前回までに、幼い時期から感性を育てることの大切さをお話してきました。
さて、今回は大人の言葉かけについて考えてみます。
以前、隣県の講演会で聞いた話です。
小学校6年生で夕日を見たことがない児童の割合が4割近くだというのです。
驚きました。
夕日なんていつでも見ることができるはずだから、そんな数字はあり得ないと思ったのですが
説明では、山が夕映えの時に
「夕日がきれいだね。」
「明日も晴れるかな。」
と親子で言葉を交わしていないので
夕日を見ているはずの子供が見たことがないと答えてしまうのだと。
そうかもしれません。
よく見る草の「オオバコ」でも名前を知らなければただの雑草
ところが、名前を覚えてしまえば
すぐに目に入ってきます。
名前を口にする、情景を口にする、思いを口にするというのは
世界を広げます。
そういった言葉が、見えているけれど見過ごしているものをはっきりさせるのでしょう。
それはキャリア教育でも大切な視点です。
生活の中で、買い物に行くことも、髪を切ることもあるでしょう。
しかし、大人が、その仕事の魅力や価値を言葉にして伝えないと
結局は、夕日や雑草のごとく
目に入らないものになってしまうのではないかと思うのです。
だからと言って、それを親や学校だけの役目にはしたくありません。
日向市の「よのなか先生の出番」はここにあると思うのです。
それから
いつでも見ることのできる夕日を
ゆっくりと見る精神的なゆとりを失っている自分にも気づきました。
「秋来ぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる」
そこまで秋が来ています。
秋に気づき、夕日に心を落ち着かせる時間は大人にも必要でしょうね。
今回のお話はここまでにします。
次回のお話はこちら
https://careerhyuga.blogspot.com/2024/09/blog-post_8.html
前回のお話はこちら
https://careerhyuga.blogspot.com/2024/09/blog-post.html
0 件のコメント:
コメントを投稿