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2024年11月28日木曜日

よのなか先生との打ち合わせ

平岩小中学校で話をしていただく「黒木猛志」さんと来月初めに予定している平岩小中学校での「よのなか教室」の打ち合わせを行いました。

打ち合わせは、当センターの椎葉コーディネーターが行ったのですが、内容が面白かったので少し紹介します。

猛志さんは27歳

地元の中学校出身で「MFE HIMUKA」の社員さんです。


現在、よのなか先生には、自分史の中のエピソードや仕事の内容の他に

・仕事をする上で人間関係作りをどうしているか

・自己管理やスケジュール管理をどうしているか

・いろんな課題を解決するためにどんな工夫をしているのか

・働く意義は

などを語ってもらっています。


黒木さんにその話を振ると

MFE HIMUKAでは、年齢の上下に関係なく、とにかくコミュニケーションをとることを大切にしているのだそうです。

基本的に国内外のお客様から依頼される製品は、全てオーダーメイドであり、大きさも機能も含めて一回一回異なるもの。

だからこそ、しっかりとコミュニケーションを取らないと、お客様のオーダーから外れた製品になるし、会社としても損失になるので、とにかくコミュニケーションだと教えてくれました。(時には、言い合いになることもあるけれど、それを乗り越えることも大切だとも)

スケジュール管理では、納期を意識して、1日にたくさんを詰めすぎず、確実に毎日コツコツやることが大切なんだそうです。自分はできていなかったけれど、中学生には試験勉強でも同じだと伝えたいそうです。

「仕事における工夫はどうですか?」と話を振ると、「僕は一人で工夫なんてできません。工夫はみんなでやります。」と教えてくれました。一人で課題を解決する方法で悩むのではなく、チームで考えるというのは、学校生活でも生かせそうです。

「何のために仕事をしていますか?」と問うと、「もちろん生活のためです。ですが、やるべきことをしっかりやって誰かのためになって、頂いたお給料で、遊んだり旅行に行ったりできるメリハリは、仕事をやっているから味わえることだと思っています。」

と答えてくれました。


こういったやり取りを事前に準備し、それをプレゼンに反映させ、学校での「よのなか教室」を迎えています。

教えて頂く生徒も学びが深まるでしょうが、よのなか先生自身も自分の仕事を見つめる機会になっているのではないかと、彼の話を聞きながら思ったところでした。

今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年11月27日水曜日

大王谷学園7年生 よのなか挑戦(2)

 大王谷学園生の活躍している体験先をすべて行くことはできなかったのですが、

今日もいくつか紹介いたします。

まずは、辛麺屋 枡元 さん

制服を着て、一生懸命に働いていました。

学校では、時間割や教科書があって、ある程度はめどがつきますが、初めての仕事ですから、自ら聞いたり、真似したりしなければいけません。

そういう時間が持てたようでした。


続いてルミエールの長友うどんさん
しっかり尋ねながら、まじめに取り組む様子に感心しておられました。
注文を取ったり、片づけたり、やることは沢山でしょうが、前向きさが伝わりました。

続いて、セイカドウ さん
実際の仕上げまで経験させていただきました。
プロ仕事の難しさも感じたことでしょう。

今回も多くの日向市内事業所様にお世話になりました。
年末の忙しい中、受け入れに賛同してくださり、ありがとうございました。

今回の経験が、未来の礎になるよう、生徒たちには今後も社会を見る目を養ってほしいものです。

今回は、ここまでにします。

次回をお楽しみに







2024年11月26日火曜日

大王谷学園7年生 よのなか挑戦(1)

 先週は大王谷学園7年生のよのなか挑戦でした。

まずは、マルイチさん

しっかりと社会体験研修の意味を学んだあと、畑で作業を行い、

オーガニックの大根を収穫しました。

収穫した大根は、きれいに洗って袋詰めをしてお店に並べたり、

加工してサラダとして販売したりしました。





生産・加工・販売まで経験し、仕事の流れだけでなく携わる人々の気持ちや願いも感じることができたことでしょう。

世の中の仕組みにも気づいたかもしれません。

学校でも、それぞれの役割を果たしながら充実した時間を過ごしてほしいものです。

今回はここまでにします。

次回をお楽しみに








2024年11月25日月曜日

日知屋東小学校 よのなか教室

11月24日(日)に、日知屋東小学校6年生に対して「よのなか教室」が行われました。

今回は4名方に協力していただき、学びが深まりました。

・滝井病院医師の前田亜美さん

 18歳で学び始めて30歳前後でやっと研修医の期間が終わり、独り立ちしていく過程の話、チームとして医療を支えている献身の姿などを伺えました。

・ 機能訓練指導員 高見康史さん

最初に目指していた仕事とは違うが、同じように人の健康に関わる仕事に就くために努力を重ねた経緯、仕事で大切なのは準備の時間であることなどを語っていただきました。

・日向警察署 巡査長 杉村 尚樹さん

 ご自分の経験から警察官を目指した理由、部署を変わりながら積まれていく経験の大切さ、仕事としてのやりがいや責任感などを伝えていただきました。

・とべしま丸水産代表取締役 児玉 才樹さん

 父親から受け継いだ会社を経営されています。マグロはえ縄、定置網、カツオ漁など
働き方の具体的な時間や様子などを伝えて頂きました。

子ども達は、世の中の多様な「働く」に触れることができました。

子どもたちなりにそれぞれの仕事にとって必要な資質や能力、そこにたどり着くための道筋などを整理し、自分の未来づくりのヒントにしてもらいたいものです。

今回のお話をここで終わります。

次回をお楽しみに

2024年11月24日日曜日

日本丸でSHIP SCHOOL(2)

今日は、日本丸の艦内学習について紹介します。

航海士の後について、艦内を案内されました。

階段を上がるときは、必ず両側の手すりに使うこと

特に降りるときは、片方の手は自分より高い位置の手すりをつかむこと(そうしないと嵐の時は階段から振り落とされる)などを習いました。



続いて、操舵室で船の運航の仕方を学びました。

艦内の研修室で説明を聞き、セールが格納されている場所、様々な計器が並ぶ機関室を見学させていただきました。




船の中は浸水した時に、水が一か所に集まり、くみ出しやすくするために、微妙な傾斜があったり、わずかですが港の波の影響もうけての揺れもあったりで、陸上とは違って移動も慎重にならざるを得ないことなども体感できました。

貴重な体験で、子ども達は大きく頷いたり、妙に感心したり。
満足度は、その態度で分かりました。



百聞は一見に如かずと言いますが、記憶は、におい、音、触れた感触などで強く刻まれます。

今回の体験は、きっと刻まれることでしょう。

次回をお楽しみに











2024年11月20日水曜日

日本丸でSHIP SCHOOL(1)

昨日、細島港に停泊している日本丸において、日向市内の3校

日知屋小学校、細島小学校、塩見小学校の6年生が乗船体験をしました。

まずは、日本丸の「小屋野 晶」船長のお話を頂き、児童を船内見学と体験の2つの学習班に分けSHIP SCHOOLが始まりました。

体験班は、

①ヤード旋回

 ロープをみんなで協力しながら、マストにかかる横軸のヤードを動かしました。

 小学生が精いっぱい力を合わせ、声をかけながらロープを引っ張るのですが、ヤードの向きは少しずつしか動きません。帆を張っていない状態でも、これほどの力がいるのなら、実際はどうでしょう。

 大きいものを動かすには、チームの協力が大切であり、誰かがサボれぼサボった分だけ、危険が増したり、予定が狂ったりすることは、学校も同じですね。


② 舵輪回し

 4人1組で、船の進行方向を変える舵輪を回しました。

 船が大きい分、舵を切るのはとても大変ですから舵輪を大きくして操船しやすくしているのでしょう。これもまた力や声を合わせて、実体験ができました。


③ 椰子摺り

 船の上のデッキを、椰子で磨きました。

木製のデッキは、いつでも磨かれており、全く毛羽だっていません。

裸足で歩いて、木片が刺さることはありません。

その安全や不具合を椰子摺り行うことで確保しています。


子ども達にとって、映像ではなく、実体験ができたのはとても意義深いことでした。

船の微妙な傾きや揺れ、においや船内空間の圧迫感や船上の解放感など

きっと子供たちの記憶に刻まれたはずです。


日本は、海運なくして成り立たない国です。

しかし、現状は地元の港にさえ行ったことがない子がほとんど。

今回の経験を通して、海運の知識や興味が広ったはずです。

将来、日本の海に関わる仕事を選択肢の一つに加えてもらえたらの願うばかりです。


今回のお話はこれで終わりです。

次回をお楽しみに

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2024年11月18日月曜日

日本丸をお出迎え

11月18日(月)、日本丸が細島港にやってきました。

将来、海の仕事に携わる生徒たちの練習船です。

明日20日(水)には、日向市内の日知屋小、細島小、塩見小の児童が乗船体験します。

その船を、細島港の沖で迎えました。



遠くに見えた日本丸が徐々に近づき、着岸するまでを見学させていただきました。

外洋を走るときは深度を気にしなくてもよいのですが、港に入るとそうはいきません。

浅くて座礁の危険がある場所も隠れているからです。

ですから、水先人も必要だし、タグボートの熟練技術も大切なのでしょう。


いろんな人たちの連携によって日本の海運が成り立っていることを少しだけ体感できました。


さて、今回の入港した日本丸で船長さんに聞くと

「風が強くて、時間通りに入港できるか心配したが、大丈夫だった。」


海の仕事は、人の連携に加えて、自然状況の分析力も必要とされると感じました。

いよいよ、明日は子供たちが乗船します。

その様子も、次回お伝えします。


今回はここまでにします。

次回をお楽しみに。






2024年11月17日日曜日

三日坊主は当たり前?

うちの子は、我慢が足りなくて、、、、

子育ての悩みは尽きません。

そもそも脳は、面倒くさがり。

新しいものやこれまでと違うやり方は苦手です。

面白さがあれば、何日でも続くでしょうが、苦行を続けるようにはできていません。

始めるのは簡単だけど、続けるのが難しいのです。


学校の勉強を家庭でしなくて済むならそれが一番いいのですが、そう上手くできていません。

ピアノ教室などで考えれば分かりやすいでしょう。

レッスンの時間はあくまでも手本に触れたり、自分の改善点を見つける時間。

その時間だけで上手くなることはありません。

レッスン日だけしか練習しない子は、次のレッスン日も同じテキストの同じ部分を行ったりきたりで、先に進めません。


学校も同じ

教室で習ったことを、定着させるためには授業以外のところで頑張るしかありません。

ただ、興味関心はそれぞれですから

毎日頑張るのが辛くなるのは当たり前の姿です。


では、どうやったら、続けられるのでしょうか

方法は、2つ。


1つ目は、やる時間を固定化する。

例えば、帰ったらすぐにやる。

やる時間がまちまちになると、寝る前にやらなくてはならなってしまったり、

朝早くばたばたとやらなくてはならなくなったりと、続くはずがありません。

野球でいえば、今日は先発、明日はリリーフ。

モチベーションの維持に加えて、準備や片付けも含めて、破綻が目に見えています。

だから、帰ったらすぐやる。

靴を並べたり、歯を磨いたるするのと同じ、仕組化すると続きます。


もう一つは、自己決定させる。

「勉強しなさい」と言われた途端やる気がなくなるのが普通

ですから

「ご飯を準備するけど、何時にする?勉強を先にするなら7時、後にするなら6時半」

と言った具合に、本人に自己決定させることが大切です。

毎日、言われたことを続けるなんて大人でも辛いですよ。


キャリア教育の視点で、自己管理の視点があります。

全部子供に任せるのではなく、家庭での働きかけはとても大切なのです。


今回のお話はここで終わります。

次回をお楽しみに

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2024年11月13日水曜日

未来の情報を得る

 中学生になると日本全国、社会体験だとか、職業体験だとかで2~5日間、地元の事業所で働く体験をさせてもらっています。

問題は、その体験先をどう選ぶかです。

中学生に将来の就職先で何を大切にするかを問うと

・給料が高い

・休みが多い

・職場の雰囲気が良い

などが優先順位として高いです。

でも、これって、全部、他人任せです。

仕事は、自分で選ぶものでもありますが、自分を選んでもらうものでもあります。

となれば、選んでもらうために

・自分の興味や関心を広げる

・自分の違う強みを見つける

ことも大切なことです。

だから、希望通りの体験先選択でなくても、意味があると思うのです。

自分の守備範囲からではない情報をどう生かすかも大切な力です。


ところで、以前、ベストセラーになったFACTFULNESS(ファクトフルネス)で、ある実験が紹介されていました。

それは、簡単な三択回答の質問に対して、北欧の大学生とチンパンジーを比べた結果を示したものでした。

結果はチンパンジーの勝ち。

それはなぜか?

大学生たちは情報ではなく、先入観で答えているからです。

例えば大規模自然災害のニュースを見る回数が多いと、

Q 世界で起きている自然災害の死者数は100年前から増えているか?

の問いにYESと答えてしまいがちなのです。(実際は、激減)

正しい情報に基づかない常識や知識や先入観で答えて、間違え、正答率でチンパンジーに負けるとは悲しいことです。


でも、これって、現実社会でも毎日のように起こっています。

ですから、自分に関心ある情報だけで、物事を決めるのは危険だと思うのです。


ましてや、将来の仕事を、自分が知っている範囲、今の自分が興味ある範囲から選ぶことは、リスクにつながる気もします。


だからこそ、中学生には一歩踏み出して、新たな経験をしたり、情報を得たりできる研修先を選んでほしいとも思うのです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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フツーを広げる

 11月13日(水)に、大王谷学園初等部5年生を対象とした「土木の日」関連のイベントが開催されました。

まずは、そのイベントを支える大人の人数にびっくり。

国、県、市、市内の土木業のみなさん、建設業(建和会)の皆さん優に50名を超える方々が参加しているではありませんか。

土木という字が、十一と十八でできていることから、11月18日にを土木の日としたようで、関係者も力が入った取り組みでした。

はじめに、5年生全員を体育館に集めて、土木の理解を深める話をし、運動場に移動して様々な建設土木機械の実演に触れる形で進められました。

その中で、高千穂グリーンの黒木絹子社長が、造園のお話をされました。

「仕事を始めたころは、若い女性というだけで何となく対等に扱われていなかった。

しかし、国家資格1級を取り、証明された知識や技能をもとに事業を展開した。」

土木=男の仕事

ではなく、自分で制限をかけずに取り組んだところがすごいと思わされました。

その発想があれば、選択肢も広がるからです。


黒木さんは、もともと絵を描くことが好きだったとか

造園のお仕事は大地に絵を描く仕事ですから、ぴったりです。


フツーは広げなくては



今回のお話はここまでにします

次回をお楽しみに

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2024年11月11日月曜日

皆で学ぶ価値

昔、ドリフターズの「8時だよ全員集合」というとんでもない視聴率を稼ぐお化け番組がありました。

内容的には、当時のPTA組織が顔をしかめるものもありましたが、子ども達は熱狂しました。

学校では、番組で使われたギャグやダンスを真似する子供もいっぱい。

そして、みながお腹を抱えて笑ったものでした。


それは、モニター(テレビ画面)が一家に一台で、親も含めて同じ情報の中にいたからだと思います。


ところが、今やスマホの普及もあって、モニターは一人一台

それぞれが違う情報の中にいます。

しかも、スマホは自分の興味のあるような情報、自分の意見を肯定するような情報を次々に準備します。

動画にいたっては、数秒単位で次の番組が用意される始末です。

番組数は無尽蔵


家族であっても、どんな番組の中に我が子がハマっているかを確認できません。

とっても便利ですが、特定の情報の中に、溺れてしまい信じてしまう危険性を感じます。


これに慣れてしまうと学校の授業はどうでしょう。

番組の観点でいえば、1番組をみんなで見てる感じでしょうか?

だから駄目ですか?

そんなに悪いことばかりではないと私は思います。


小学校の2年生くらいになると掛け算九九の勉強が始まります。

足し算の世界から一歩踏み出すのですが、結構大変です。

しかし、掛け算九九の船(番組)にみんなで乗って声を合わせてオールを漕いで身につけることは実は効率的です。

その船から降りて、一人で努力を強いられたら、3年生になっても、4年生になっても、なかなか身につきません。

皆がオールを漕いでいない時に一人で漕ぐのは案外大変

人間、一人ではそんな根性はありませんから。


学校の授業は、番組ではなく、身に着ける手段

となると教師も児童生徒も、それを上手に生かしたいものです。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年11月10日日曜日

日向市議会文教福祉常任委員会でのお話

11月6日(水)に、日向市議会文教福祉委員会で懇談をさせていただきました。

本センターからは5名が参加しました。

・本センタースタッフ 3名

・秋田浩二 

  日向商工会議所副会頭 

  株式会社アキタ製作所代表取締役会長(よのなか先生)

  財光寺中学校で「よのなか教室」を実施

  素晴らしい資料に裏付けられた説得力ある語りで生徒を鼓舞

・黒木基弘

  有限会社アイセック部長(市内の中学校社会体験受け入れ、よのなか先生)

  大王谷学園・日向中学校生を魅力的なプログラムで受け入れ

  よのなか先生として具体的な話が好評

市民の皆様へのご理解を広めるために、まず、市民の代表者である議員の皆様と懇談させていただきました。

「日向の大人はみな子供たちの先生」をキャッチフレーズに進めているキャリア教育ですが

どうもこの「キャリア」という言葉がいつまでも曲者です。

キャリア教育は、独り立ちできるようにするための能力や態度を育て、社会の中で自分の役割を果たしながら自分らしい生き方の実現につなげる教育です。(と書いたものの、この説明でも・・・)


このキャリア教育の現状を、本センターが主となって実施している「よのなか教室」の意義や手応えなどから説明させていただきました。

議員の皆様からはご指摘もいただきましたので、今後の改善に生かします。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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2024年11月7日木曜日

日知屋小・細島小・塩見小合同 よのなか教室(3)

奥船長は、今は水先人ですが、以前はホクレア号に乗っていました。

ホクレア号というのは、GPSやコンパスなどの現代機器を使わずに、星や太陽の位置、潮や風などの自然の変化の情報をもとに航海するカヌーです。

現代機器を使わないというのは、確かな星の知識が必要です。

どの星がどの方角の空から上がるのか、どこに沈むのかが分からないと進路が決まらないのですから、学ぶことが命を守ることに繋がっていることが分かります。


さて、奥さんは日本丸の船長さんでしたが、乗組員への教育で大切にされていたことを教えてくださいました。

・船の決まりを守ること

決まりを守らないと、船の安全航行が脅かされるだけではなく、自分の命や仲間の命が失われることになるからです。

デッキを磨く掃除だって、ただ掃除をしているのではない。

小さな異常を発見するためにやっているのだそうです。

・協力すること

強風の中で船の進路を変えるためには全員で一致団結して帆の上げ下げをしなければなりません。

時には何時間もロープを励ましあいながら引っ張らなければならないこともあるそうです。

ですから、自分一人ぐらいさぼっても大丈夫などということは決してありません。

協力することで難局を乗り切れるのだそうです。


私は、この話を聞いて、学校でも決まりの意味を教えて、守らせることが大切だと思いました。

意味を理解させずに、「決まりだから」では、応用力は育たないでしょうから。


奥さんは語ります。

「海に出るときは120%の準備をする。」


忘れ物が多い子供は沢山います。

しかし、事前の準備は大人になってもとても大切なんですよね。

子ども達はよい視点をもらいました。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2024年11月6日水曜日

日知屋小・細島小・塩見小合同 よのなか教室(2)

 水先人 奥知樹さんの「よのなか教室」は、嘘つき自己紹介から入りました。

どれか一つが嘘なのですが、その選択肢は

・本当の職業はお坊さん

・航海が好き

・プロボクサーのライセンスあり


子どもたちなりに頭を悩ませ、お坊さんが嘘だと思う子とプロボクサーライセンスが嘘だと思う子に分かれました。

子どもたちは、奥さんの表情や格好をしっかり見ながら予想するので、心の距離も近くなります。


実は奥さんは、プロボクサーのライセンスを持っていたので子ども達もビックリ。

次に、奥さんの人生を振り返ってもらいましたが、紆余曲折あって、海の仕事にたどり着いたことが分かりました。

始めは、小さな興味だった海の実習も、100日にわたるオーストラリアまでの航海が彼を一変させました。

踏み出すこと

経験してみることで

未来が変わったのでしょう。


今、日本のエネルギーも食料も大きく外国に依存しています。

島国の日本ですから、船が止まれば大変になることは想像がつきます。

ところが、外国航路の多くは外国人が船長であり、日本人は内航船とよばれる国内輸送に関わっている割合が高いそうです。


奥さんには、航海士など海の仕事に就くルートを話してもらいました。

その結果、子ども達全員が海の仕事に就きたくなったわけではありませんが、これまでの港の風景とは違う見え方になるはずです。


このように日向市では様々なよのなか先生に登場していただいています。


しかし、よのなか先生の仕事の話が、全ての子供の心にヒットするとは思いません。

時には、心に火がついた子供が、ほんの数人ということもあります。

だからこそ多くのよのなか先生に登場してもらう必要があるのです。

誰の話がヒットするかは子どもたちの個性や興味関心に委ねられますからね。

ただ、多様な人生の選択をしたよのなか先生の話に触れることで、子ども達の職業観が広がり、今の生活を充実させるエネルギーになると考えています。


次回は日本丸船長だった奥さんが子供たちに語った乗組員教育で大切にしていたことを紹介しますね。

今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年11月5日火曜日

日知屋小・細島小・塩見小合同 よのなか教室(1)

 11月5日に、日知屋小・細島小・塩見小の合同よのなか教室を行いました。

今回のよのなか先生は、細島港の水先人の奥知樹さん。

水先人とは、港の沖までやってきた大型船(タンカーやクルーズ船)を預かり、その港の深さや潮の流れを考え、巧みな操船技術で港に着岸させる役割を持つ人です。

着岸に失敗して衝突させてしまったら、大事故につながりますから責任重大です。

最終的には、300m級の船を毎秒数センチで動かして、見事に着岸させるのですから、プロの仕事人です。

奥パイロットは、日向市の細島港や日南市の油津港で水先人をしていて、宮崎の物流の要です。

その奥さんに仕事の魅力を語ってもらったのです。


子ども達は、これから港に入る大型船を見た時、水先人の存在が頭をよぎることでしょう。


ところで、奥さんは以前、日本丸(帆船)の船長さんでした。

11月20日に、細島小・日知屋小・塩見小学校の6年生は、日本丸の乗船体験をします。

そこで、今回は事前研修も兼ねて合同よのなか教室にしたのです。

やり方は、奥さんに細島小学校の児童を前に話をしてもらい、ZOOMで他の2校を結んだのです。

画面越しではありますが、日知屋小・塩見小の児童はとても意欲的でよかったです。

1校ずつではなく、数校をまとめたよのなか教室の有効性も確認できました。

さて、奥さんの話はとても興味深く、大人もたくさん学ぶところがあったのですが、それはまた次回にします。

次回をお楽しみに。
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2024年11月4日月曜日

進む人手不足

先週、メディキット日向にお邪魔しました。

日向市は製造業に支えられた町であり、その雄であるメディキットさんから

本市で進めているキャリア教育にご理解を頂けました。

(メディキットさんは、以前から県内出身の理科系大学生に対して給付型の奨学金支援をし、未来の人材づくりに大きく寄与されています。)


これまでに本センターは様々な事業所にお邪魔して、お話を伺う機会を頂いているのですが

よく聞く言葉は「人手不足」です。

遠い昔に「大学は出たけれど」という言葉が流行りました。

その時は、人余りで就職がなかなかできずに「就職氷河期」とも言われていたのです。

しかし、今や「採用氷河期」

年々採用コストが上がっていて、人材マッチング会社や中途採用あっせん会社などのコマーシャルもメジャーになってきました。


本市の富島高校も日向工業高校も県外の有力企業からの引く手も数多のようで

高校生は多くの選択肢に恵まれているようです。


しかも、出生数自体が減っています。

日向市では、20年前は年間600名を超えていた出生数も、今年は330名前後。

半減した出生数が今後回復するのは難しいでしょう。


そうなると、地元で生まれる人材がこれまでのように都市部に吸い取られると、地元に残る人材の絶対量が足りなくなるのは必然です。

収入だけの勝負では、都会に負けそうですが、地元には地元の価値がある。


地元にいる大人たちが、いかに誇れる郷土を語るかが問われている気もします。


最終的に、地元に就職するか都会に就職するかは個人の自由です。

将来どこにいようが、キャリア教育で育まれた資質を生かして日向の子供たちが社会的にも職業的にも自立して、それぞれの未来を拓いてくれると期待しています。


今回のお話はここまでにします

次回をお楽しみに

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地震から考える周りとうまくやる力の必要性

最近、地震が頻発していますね。 これまでに学校や職場で何度も避難訓練を受けてきましたが、いざ、地震に直面すると固まってしまう自分がいます。 このまま、地震のエネルギーが放出されて、大地震にならないようにと願うばかりです。 日本は地震大国であり、歴史にも大きな影響を与えてきました。...