今日は、昨日の続き、フードバンク日向のお話です。
フードバンクは、「食品ロス」と「子供の貧困」という2つの社会課題を解決する取り組みです。
しかも、この取り組みは公共に頼ることなくボランティアで成り立っているものです。
生産者からすると、せっかく作ったものが賞味期限切れで捨てられるのは忍びないこと。
丹精込めて作った意味を失います。
また、捨てると言っても、人も手間もお金もかかりますから、さらに無駄を積み重ねてしまいます。
一方、日本国内には「子供の貧困問題」があり、十分な食事を摂れないご家庭もかなりの割合であります。
そして、困ったと声を上げても行政支援では限界もあるのが現実です。
だからこそ、フードバンクの方々の取組が意味を成すのです。
もちろん、賞味期限切れの食べ物を集めて配るような失礼なことはしません。
あくまでも、賞味期限内の食べ物を、家族構成などを考えながら箱詰めしていきます。
しかも、家族が特定されるようなことはありません。
十分な配慮がなされています。
「60代男性1名 45歳女性1名 10代女性1名男性1名 合計4名の家庭」
のように家族の形が分かるカードに基づき配分されるのです。
あかげで、ボランティアの方は、
「60代男性ならお茶も欲しいだろうな、子ども達がいるならお菓子を入れておこう。」
などと考えながら、箱詰めをしていきます。
世知辛い世の中だと思いきや、日向にはこんな温かい人たちがいて、困った人を助け、食品ロスまで防いでいるのです。
ある児童から
「面倒くさいとか、辞めたいと思ったことはないのですか?」
の質問に
「私たちがこの活動を辞めた途端、食品ロスが始まるし、困った人が出てくる。
もちろん世界規模で考えたら、僕たちは微力です。
でも、私はこんな言葉を大切にしています。
私たちの取組は、微力だけれども無力ではない。」
実際に活動されているからこその深い返答でした。
また、他の児童から
「この取り組みをしていて、嬉しいことはありましたか?」
の質問に対して
「利用者の方から、この取り組みのおかげで助かっているとか、毎月届くのを家族で楽しみにしている。」とか
「これまでのご支援、有難うございました。なんとか、自分でやりくりできる目途が立ちましたので、私たち以上に困っている方々を助けてあげてください。私たちは、卒業させていただきます。」
といったメッセージを受けとった時に、嬉しさを感じると黒木さんは答えました。
今回、この取り組みの意味や意義が伝わり、児童の見方や考え方が広がれば有難いと思ったところです。
今回のお話はここまでにします。
次回をお楽しみに。
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