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2025年1月8日水曜日

流暢性の幻想?

学生にとっては、最後のまとめの時期を迎えました。

試験も目白押しでしょう。

中高生は、英単語や歴史の重要語句など覚えることがいっぱいで、大変そうです。

ところで、近年、効率的な記憶の仕方についての科学的なデータが集まってきました。

その中で、分かった気になったり、覚えた気になったりしているのに実は身についていないことが多いことが分かってきました。

特に意味がないのは

授業中の黒板を写したものを、そのまま学習帳に写し直す勉強です。

時間をかけたのでしょうが、脳に全く負荷がかかっていません。

何も考えずに写せば済むものだからです。

言い換えれば、誰でもできる作業

ただ、厄介なのは、分かった気になってしまうところです。

見たことがある文字列が並んでいるからなのですが、学びの効果は極めて薄いことが分かっています。

となると、黒板を写す行為そのものも大して意味がないことが分かります。(板書をノートにとらずに叱られることが多かった私は、𠮟られ損だったかもしれません)

分かるとか覚えるには、「望ましい困難」が必要だからです。


「ちゃんと写しなさい。」

ではなく

「自分の言葉でまとめ直しなさい。」

とか

「習ったことから3つのクイズを作りなさい。」

なら、写すのとは違い脳が汗をかきます(負荷がかかります)から。


そうです。

いかに丁寧に写すのかではないのです。

アメリカの研究で、ハイライト(ラインマーカーで強調する)をしたり、赤線を引いた場合とそうでない場合の習得率が分かってきました。

その研究結果は、刺激的です。

両者に全く差異が見られないのです。


これも理由は同じ、分かった気になるけれど、分かっていない。

線を引いただけで勉強した気になっているだけなのです。


解決方法は、インプット(教わる、書き写す)とアウトプット(教える 思い出す)の割合をせめて半々程度にすることらしいのです。


となれば、国語や算数などの教科はもちろん、よのなか教室で学んだものは、アウトプットしなければ勿体ないことが分かりますね。


今回のお話はここで終わります。

次回をお楽しみに。

前回はこちら

 



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