「 今のあなたにとって、学校で学んだことはどのくらい役に立っていますか?」
と問われた時、答えに窮してしまいます。
数学で習ったベクトルや微積、三角関数
あんなに苦労したのに日常で使うことはないし、たまに見慣れぬ記号が出てきても、意味さえ思い出せません。
あの勉強は、高校や大学に合格するためのもので、社会で役立てるためのものではなかったかもしれないと思うこともあります。
学校で学ぶものは、先人たちが残した人類の英知の中からエッセンスを搾り取り、体系化して現代に生きる私たちに受け継がれた大切なものだと自分には言い聞かせていますが、果たしてそうなのかと自信がなくなることがあります。
ただ、自信を持って言えることは
学び方そのものが、人生の役に立っていると思うのです。
小学校1年生が、5+3=8 のような一桁の足し算を学んだ後
7+6=13 といった繰り上がりの計算に挑戦します。
自分の指でできていた計算が、使える指が足りなくなるのですから大変です。
それでも、粘り強くやっていれば、7+3+3=13 とコツをつかんでできるようになります。
そう考えると、学校で学ぶ意味は、どうすれば物事をマスターできるのか、どうすれば成功するのかを実体験することだと思うのです。
身につくまでに何度も繰り返したり、間違ったくらいで落ち込まずに再チャレンジしたり、教えたり、教えてもらったり、ということが大切なのではないでしょうか。
だからこそ、先生たちには、努力が無駄になるような経験を生徒にさせてほしくないのです。
成績順位も気になるでしょうが、
未来に生きる力を考え、学び方を身につけさせることこそ大切です。
となると、国語を教える先生も、将来の表現力を見越して
数学を教える先生は、論理的な考え方を身につけさせることを
理科の先生は仮説を立てながら結論に結びつける習慣を
音楽の先生は、様々な楽器を組み合わせ、作り上げていく楽しさを
といった具合に、未来を見越した指導に心掛けるべきです。
そういった考え方そのものが、本市がキャリア教育を進めている理由でもあります。
今回のお話はここで終わります。
次回をお楽しみに
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