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2025年3月13日木曜日

勤を以て拙を補う

 お米の値段が上がって、令和の米騒動が続いていますが、備蓄米の放出で少しは値段が落ち着くのでしょうか?

ただ、お米を作っている農家のことを思うと、ある程度の米価でなければ後継者の育成は難しいと思います。

現状では、自分でお米を作るより、ほかの人の田んぼの畔(あぜ)の草刈りバイトをした方が赤字にはならないといった笑えない話も聞きます。

何とか農家の手取りが増える流れだけは大切にしたいものです。


ところで、私は僻地の学校で米作りを体験したのですが、

本当に大変でした。

まずは、田起こし。

冬の間に固まってしまった田んぼの土を乾かし、空気を送り、栄養を回すための作業です。

とても私一人では無理でしたので、代掻き(しろかき)も含めて、地域の方に手伝ってもらいました。

そして、いよいよ田植え。

子供たちとドロドロになりながら田植えを終えて、これで収穫まで一安心かと思いきや、苗よりも勢いよく育つ雑草を小まめに取らないと大変なことになると脅されました。

しかも、雑草が小さいうちに手を付けないと、何倍も作業が大変になるらしいのです。

また、朝晩の水の管理も大変でした。

サボると冷たい山水が田に流れ続けて育たないし、水を止めたままサボると田は干上がる。

しまいには色んなムシがせっかく伸びていく柔らかい葉をチョキチョキ切ったり、食べたりと次々と難題続出でした。

そんな中、地域の方々は、ゆっくりタバコをくゆらせながら余裕の作業でした。

私と子供たちのチャレンジは、こんなドタバタですから、収穫量はプロの半分程度。

この結果の原因は、圧倒的な技術の差。


そんなことは始めから分かっていたのに、その差を埋める努力を私はしていませんでした。

自分の努力不足を棚に上げ、面倒くさがっていたのですから、必然の結果です。


学校の勉強だって、日頃の仕事だって、同じ

「謹を以て拙を補う」 

技術がなかったのならそれを埋めるために毎日しっかり頑張ることが大切です。


もちろん、効率的な学びや働き方改革は大切

しかし、一方では「謹」が我が身を助けるのだと思うのです。


その両方の価値や魅力を、多くのよのなか先生に語ってもらいたいと考えています。

今回のお話は、これで終わります。

次回をお楽しみ。

次回はこちら

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2 件のコメント:

  1. お疲れ様です。
    いつ読んでも素晴らしい知識!
    これからも読み続けます。頑張れ!!

    返信削除
  2. ご感想有難うございます。励みになります。

    返信削除

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