これまでに何度も卒業式に出てきました。
学生の立場、教師の立場、教育委員会の立場、保護者の立場で
その数は、50回前後にもなります。
その中で、心に残る話を何度も聞いたはずですが、意外と残っていません。
勿体ない話です。
もちろん、いい話だなあと思うこともあったのですが、こうも忘れているとなると
我が身の記憶力のなさを嘆いてしまいます。
どうも自分自身の話を聞く姿勢が良くなかったようです。
一方、弁解になりますが、これは私に限った話ではないと思うのです。
一般的に卒業式の厳粛な雰囲気の中、来賓の登場に合わせて立ったり、座ったり、礼をしたりの練習は何度も行われます。
しかし、聞いた話を自分の今後に生かすかの訓練は受けていません。
ましてや、畏(かしこ)まった儀礼的な話を延々と棒読みされたら、聞き手は時間が過ぎるのだけを待つ癖がついてしまうかもしれません。
卒業生に話を伝えるなら、短く簡潔に伝えるか、別の時間を取って詳しく伝える方が良いのではないでしょうか?
短く簡潔が良いと思ったのは息子との会話からでした。
息子が帰宅し
「今日の校長先生の話はよかった」
と言ったので、参考にしようと思って
「どんな話だった?」
と尋ねると
「短くてよかった。いつも長くて何を言っているのか分からないから、、、。」
もう一つの時間を取って詳しく伝える方が良いと思う理由は、プリントして渡されたPTA会長や来賓の挨拶がとても考えられていて、深い話だと感じることがあるからです。
だからこそ、卒業式ではなく、「よのなか教室」や学級活動でそのお話をしていただき、それをヒントに今後何すべきを考えさせるような流れも意義深いのではないでしょうか?
卒業式でメモもできないあの状態で詳しい話をしても残らないからです。
キャリア教育を推進している身をしては、そんなことを考えてしまいました。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに
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