小学校家庭科では、エプロンや小物入れの袋を作ります。
特にエプロンは、使う布の面積が大きいので、いったんマチ針や仕付け糸で、布の折り目をハッキリさせたり、二つの布を上手に重ねたりします。
本当なら、しつけなしでどんどんミシンをかけて縫い進めたいところですが、丁寧なしつけをサボると、ズレたり、よれたりして作品が台無しになることがあります。
これは、教育でも同じことが言えるかもしれません。
基本のしつけができてこそ、個性あふれる作品が仕上がるのと同じように
躾(しつけ)ができてこそ、個性が花開くのだと思います。
ところで、「躾」というと型ぐるしく感じるかもしれませんが、
良い躾は、繰り返し繰り返し同じことをしているうちに習慣になり、当然になる教えです。
歯磨きだって、朝の洗面だって、そのうちにやっていないと落ち着かなくなるもの
最終的には、ごく自然にできる人としての品(しな)になるものです。
何かと話題の絶えない大阪万博で、諸外国からの来賓を迎えるキャストをされる方は、立ち居振る舞い、言葉遣いまで、日常も含めて繰り返し、意識し訓練しているそうです。
それらの所作が自然にできるようになると、それを超えたしなやかなその人らしい対応も期待できそうです。
個性を育むためにも、基本となる躾は無視できません。
ゲルニカで有名なピカソだって、徹底的に美術教師の父親にデッサン力を磨いてもらい、あのキュビズムに入っていったのですから
では、その躾け、何から始めましょうか?
これからの時代、コミュニケーション能力が大切だと言われ続けているのですから
曖昧になりがちな言葉の躾を見直すのはどうでしょう?
学校でも家庭でも言葉の躾を行い、美しく言葉を縫えるようになってほしいものです。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。
ありがとうございます。
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