組織のトップが変わる時の所信表明の多くは、定性的なもの
つまり、「これまで以上に頑張ります。」とか「皆と協力し合って」といった耳障りの良い言葉が並ぶことが多いのが世の常です。
そこに、これまでと比べての数字が並ぶことは稀です。
何%の利益率とか、集客率とかを言ってしまうと、後ろに引けなくなるし、責任も問われやすくなりますから。
現状と目標値、そこに至らない阻害要因などを分析しなければ、思い付きの数値目標になりかねません。
覚悟が問われます。
その意味では、昨夜行われた日向商工会議所青年部の鈴木宝祥会長の挨拶は見事でした。
・10年ほど前は、会員数が100名を超えていたのに、現状が61名であることを示し、100名を目指す
・青年部主催で開催した「日向YEGフェス」に集まった約5千人を8千人に引き上げる。
・青年部間の交流を図り、互いを活性化する資金の流れを可視化する。
など、任期が1年の中、具体的な数値目標や取組を示したのです。
これは、大切な視点だと感心しました。
全てが定量的な評価となると厳しいかもしれませんが、曖昧にしないことは大切だと思ったからです。
私は昔、大きな手術をしたことがありますが、その時に徹底的に調べたのは、年間手術数でした。
私の患部と同じ場所を月に1回手術している病院と、3日に1回手術している病院では、技術も臨機応変の対応力も違うはずですから。
数字は実績でもあり、信用でもあります。
だからこそ、数字を示した鈴木会長の就任挨拶が心に残ったのです。
さて、鈴木会長は西郷隆盛の「敬天愛人」をコンセプトに掲げました。
数字の目標を示すけれど、そのベースは単なる営利主義ではなく、天に対して謙虚であり、人を愛して、世を支えていくというのですから、同じ日向市民としては頼もしくもありました。
青年部の副会長の黒木基弘さんに、昨年は中学校の社会体験受け入れや、学校での講話でお世話になっています。
今後とも未来に続く子供たちのために青年部のご協力をお願いしたいとも思いました。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに
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