3年前のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公は、一万円札の渋沢栄一
日本資本主義の父と呼ばれるその人生は、いつも常識との戦いでした。
信じたものから抜け出すのは、自分だけの問題ではありません。
時に友人の期待を裏切ることにもなります。
信じている正解を疑われるのは、誰にとっても心地よいものではありませんからね。
渋沢栄一の場合、友人の多くが幕府打倒を掲げていた中、徳川の一橋家臣になります。
明治政府で様々な取組をした後、そのまま政府の要職をと請われても、地位や名誉に目もくれず、商工業の発展を民間の立場で推し進めます。
時には外交までも。
よくもまあ情報の限られた時代、周りの同調圧力に屈せずに、様々な取り組みに邁進したものだと感心します。
新政権樹立前、彼は徳川慶喜の弟(昭武)の洋行に随行しますが、その時に警護の水戸藩家臣団に手を焼くことになります。
お金は税でとると認識しているから使い放題、使用する部屋の値下げ交渉を頼むと
「武士が、そんなつまらぬ交渉ができるか」
と突っぱねられます。
なぜなら、それが彼らの常識ですから。
ヨーローッパの国王が自ら特産品を売り込む姿勢に学んだ渋沢
同じ場にいながら全く興味を示さない武士たち
いつでも常識にとらわれない人が次代を創ります。
今では髷(まげ)をしているのはお相撲取りだけですが、洋行時、髷を落とすように言われて抵抗したのも武士たち。
彼らが悪いのではなく常識の影響力の強さです。
何しろ、その写真を栄一が故郷の妻お千代に送ったところ、お千代でさえ相当落ち込みましたから。
妻お千代も髷がカッコよい常識の真っただ中だったということです。
今、コメ問題で最前線に立っている小泉農水大臣の髪型
もちろん、髷を結っているわけではありませんが、ツーブロックで清潔感があります。
学校では、未だに髪型について、硬直しているところがあるかもしれません。
今は、民主的にルールメイキングを進める情報も手に入ります。
情報を遮断し、まじめな水戸藩士になりませんように。
未来に生きる子どもには殻を破る大変さや、達成感を味わわせたいものです。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに
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