例年より早い梅雨明けで、朝からうだるような暑さの日向市です。
川に入って、体を冷やしたいものです。
ところで、暑くなるとどうしても水の事故が起こります。
毎年繰り返される水の事故ですが、子どもたちの泳力そのものは落ちている気がします。
特に、コロナ禍の期間は、更衣室の密を避けるために水泳自体が取りやめになり、その時期に全く泳がなかった子供たちの泳力が落ちているのは明らかでしょう。
命を守る泳力が期待できないので、将来を考えると怖さを感じます。
ところで、欧米ではヘッドアップ平泳ぎを教えることがあります。
これは、水に対する恐怖心を減らすためのものです。
水に落ちた時に、先ずやらなくてはいけないことが、呼吸しやすくすることと、視界の確保をすることですから、命を守る泳ぎとも言えます。
基本的に水を怖がる子の多くは、息ができなくなる恐怖感が大きいので、頑張って顔を水につけようとしても、瞬時に顔を上げてしまいます。
しかも、水中で目を開けられない子は見えない中で息もできないという二重の恐怖の中にいます。
このことからもヘッドアップ平泳ぎの必要性は理解できます。
ところで、日本の水泳指導は、
①水中ジャンケン(水の中で目を開けられるように)
②伏し浮き
③だるま浮き(体を丸めて両手で両膝をもって浮く)
④バタ足
⑤面かぶりクロール
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顔を上げず、呼吸を止めて泳ぐ面かぶりクロールの練習が先です。
こうなると、万が一、池に落ちても岸から離れる方向に懸命に泳ぐことになりかねません?
水難事故の中には、10Mくらいを泳げば足がつける場合もありますから、命を守ることを考えると、面かぶりクロールではなく、ヘッドアップ平泳ぎも必要かもしれません。
ただ、顔を水につけることが怖い子たちは、お風呂ではどうしてたのだろうかと心配になります。
学校の水泳時間はせいぜい年に十数時間、お風呂の時間や回数に比べて圧倒的に少ないのは間違いあありません。
その意味では、家庭での水慣れ、水遊びの経験の差は大きく影響しているのかもしれません。
それにしても、水泳は全身運動ですから思った以上に疲れます。
梅雨明けの暑さと湿気は強烈、水泳で疲れ、エアコンで涼めば、先生の話も子守唄です。
学習者を主役に、グループ活動や操作活動を工夫しないと、子どもたちは眠たさに耐えながら全く頭に入ってこない学習をすることになります。
学習においても、どうヘッドアップさせるかが大切ですよね。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。
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