経済産業省のデータによると・・・
どこでも人手不足が叫ばれていますが、この15年で人手自体は足りてくる。
つまり、人に代わってAI・ロボットの活躍と労働のリスキリング(新たな職能開発)で200万人程度はカバーできそうだというのです。
ただ、働き手の希望と求人のミスマッチが、今以上大きくなりそうです。
事務、販売、サービス等の従事者は約300万人が余りそうなのに対して、AIやロボット等の活用を担う人材も同数の約300万人が不足しそうだというのです。
ところが、学生の文系志向がだんだん強くなり、中学校卒業時に4割程度いる理系志向の生徒が、その後、一気に激減。
特に女子生徒にその傾向が強いとか。
多分、女子生徒の「フツー」が理系を選択しないことなのでしょう。
今でも大学の工学部の女子学生比率は2割以下です。
実際、数学や理科を役立てる仕事に就きたい割合は、諸外国の半分程度の25%前後。
この原因の一員として、探究的な(正解のない)学習が少なく、子どもたちが「科学の楽しさを感じる」機会も乏しいことがあげられます。
しかも、悲しいことにその割合は世界に比べて断トツの低さです。
実験や観察もせずに、動画を見せるだけの理科授業、問題集をさせるだけの個人学習。
入試のための勉強であり、探究することの楽しさを脇に置いてしまっていた結果です。
スーパーサイエンスハイスクールなどの実践では、問題集学習ではなく、実際の探究的な理科学習の方が生徒の学ぶ意欲が高まり、結果的に学習到達度も高いという報告が出ているにもかかわらずです。
確かに、観察や実験は準備も後片付けも大変ですが、子ども達の未来を考えると、学校での理数教育には改善が必要だと思うのは、私だけでしょうか?
未来予想に大人が無関心で、理系離れを黙認し、将来、子ども達を人手が余る分野で立ち往生させるわけにはいきません。
もちろん、学校だけの責任ではありません。
報告書では
公助(そろえる学び)
税財源でカバーし公平性の観点から全ての子どもに等しく提供される
共助(多様な学び)
社会との連携により、意欲ある学校・子どもの挑戦を積極的に支援」
自助(伸ばす学び)
各家庭の経済状況や希望に応じて子どもたちが享受する(習い事・体験等)」
が必要だとされています。本センターでは、公助、共助の部分をしっかりフォローし、魅力的な理系人材の「よのなか教室」を展開していきたいと考えています。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。
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