「墨守」
聞きなれない言葉です。
泰平の世であれば、波風を立てず、決められたことをすればよい。
迷惑な情熱家だと和を乱すと考えて、前例を大切にして過ごした官僚が多かったのが、江戸期だったかもしれません。
そのためかは分かりませんが、迷惑な情熱家は大した役割も与えられず、朽ちていくことが多かった。
と歴史小説に書いてありました。
なるほど、平和の世であれば、能力よりも人柄が、
改革よりも継続が大切となるのでしょう。
しかし、この発想では黒船を迎えられなかった。
想定外にめちゃくちゃ弱い。
なぜなら、決められたことを決められた手順で行うことが大切で、
「なぜ」その決まりがあるのか、「なぜ」その手順なのかを自分の頭で考えていなかったからです。
だから、幕末期のバタバタと決まっていく外国との対応は、行き当たりばったりで、不平等条約を結ばされました。
もしかしたら、今、想定外の世の中の大波に飲まれているかもしれないと思うのです。
最近、AIにこのブログを読ませて作者(私)を分析してもらいました。
その分析の視点の鋭さには舌を巻くほどでした。
そう言えば、囲碁や将棋でAIに人間が勝てなくなって時、大騒ぎになりましたが、何のことはない、身の回りでも様々なデータ分析の分野や定型型の業務でそれが起こっています。
そうなると、人間の活躍の場は、非認知の力(grit)でしょう。
決められたことを決められたとおりにやる仕事をAIに任せるなら、なかなか定量的に評価できない非認知の力こそ見直したいものです。
- Guts(度胸):困難なことに立ち向かう
- Resilience(復元力):失敗しても諦めずに続ける
- Initiative(自発性):自分で目標を見据える
- Tenacity(執念):最後までやり遂げる
墨守すべきは、この力
キャリア教育でも大切にしている力です。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。
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