教育の世界では、GIGAスクールと言って、より使いやすいデバイス(タブレット)やソフトが一般的になってきました。
家庭でも、都合の良い時間にエアコンを作動させたり、冷蔵庫の中身をカメラで転送して買い物を楽にしたり、家電や電灯を声で起動させたりするIOT技術が進んでいるらしいです。
まさに、第4の文明開化 Society 4.0
しかも、超スマート社会へのSociety 5.0へと急いでいるようです。
効率化は留まることを知りません。
しかし、文化には文明以上の価値を感じることがあります。
自動ドアは便利ですし、配膳ロボットが注文した料理を運んだ方が間違いありません。
しかし、不便さや所作が相手を大切にしていることを伝えます。
テレビに出ていた温泉宿では、仲居さんは立ったまま引き戸の開け閉めはしません。
座って引き戸を開け、立ち上がってお客様の部屋に入り、座り直して引き戸を閉めていました。
立ってやれば数秒のことを、何倍の時間もかけてやっているのですが、お客様はその手間のかかる所作から、自分が大切にされていることを感じ取ります。
これは、文明ではなく、文化
その所作も、その所作で大切にされていると感じる感性も。
効率化だけを追求すると世界各国に残っている文化が大切にされないかもと心配します。
もともと日本人は、アニミズム信仰のある国民性。
使い古した筆箱にも何だか魂が宿っているようで情が移り、捨てられなくなることもあります。
そういった文化を大切にしたいのですが、それを伝えてくれる人が少なくなっています。
今になって亡くなった祖母の言葉を思い出します。
「いやんべじゃ」
多分、いい塩梅だね。今日の天気も気分も
の意味だと思うのです。
ネットで検索するでもなく、風のにおいや空の青さで感じていたのでしょう。
そういった挨拶で会話が始まる文化はずいぶん遠くなりました。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。
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