最近は、書き順にあまりこだわりがなくなりましたし、試験でそれを問うことも少なくなりました。
要は、書ければいいし、読めればいいのでしょう。
確かに、日常生活はパソコンで事足りますし、手書きそのものは減っていますから。
しかし、漢字は基本的にカナの組み合わせ
「空」は「ウ」+「ハ」+「エ」でできています。
やみくもに書き順を覚えるのではなく、何で構成されているかを考えると
文字も美しく書けますし、覚えやすくもなります。
学校の習字でも、漢字よりもまず「カナ」を書けるようになることが大切です。
ピアノでも指のキーポジションを無視すると、途端に指が届かなくなるし、
ギターでも、小指で弦を押すのが苦手で逃げてしまうとGコードからCやFへのコード進行が難しくなる。
パソコンでも、基本ができていないとブラインドタッチどころではない。
ある一定のレベルまでの上達は、基本を無視しても望めるかもしれません。
ピアノなど基本無視で、中指だけでメロディーを引いた方が簡単で、5本の指を使う方が最初は難しいですから。
しかし、途中からの上達のスピードは一気に遅滞します。
何が邪魔をするか?
それは、基本を無視しして体得した自分の癖です。
基本はすんなりと体得できないことがあり、面倒くさいこともあります。
小さな子にとっては「イヤイヤ」の原因になるでしょう。
自由に弾きたいのに縛られた感じがしますから。
ただ、基本無視の自由が不自由を連れてくるのは確かだと思っています。
キャリア教育では、どの仕事をしていく中でも、基本となる能力や態度を子供たちに考えてもらいます。
基本を無視した不自由の未来に飛び立たせないために。
今回のお話はこれで終わります。
次回をお楽しみに。