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2024年8月27日火曜日

「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理(ことわり)で末決まる」

江戸時代の子育て教本的な言葉で、

「三つ心、六つ躾、九つ言葉、十二文、十五理(ことわり)で末決まる」

というのがあります。

三歳までには心を育むことが大切だというのです。


まだ、乳離れも難しい時期に「心」を育むなんて想像が難しいかもしれません。

要は、言葉もあやふやなこの時期に、

親は自分の言動を子供に見せて、徹底的に真似をさせて教えていたのです。

「いただきます。」

「ごちそうさま」

「行ってまいります」

など、強制で学ばせるのではなく

徹底的に真似をさせて覚えさせたのです。

そういう意味では、手本を示す大人は

「子供たちの先生」

だったのでしょう。


私は江戸時代の教育法が最善などとは思ってはいません。

しかし、親が何度も自分の姿を真似させて教えていたことに

考えさせられます。


というか自分を反省してしまいます。


これは今の学校でも社会でも取り入れたい考え方です。

まずは真似るところから始めるのが、成長過程では当たり前の姿。

明るく挨拶のできない先生や大人から

「挨拶ができていない。」 

と言われ、挨拶を強制されたとしても、継続して続けようと思うはずはありません。

小さな子どもは、強制されなくてもテレビヒーローの決めポーズを真似ます。

私たち大人も、真似をしたい大人であるかが大切なのでしょう


2学期が始まりました

当センターでは真似をしたい魅力的な「よのなか先生」を

市内の学校に積極的に派遣します。


今回のお話はここで終わります。

次回をお楽しみに

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2024年8月26日月曜日

夏季研修(日知屋小学校)

夏休みの終盤でも、先生方は研修で頑張りました。

今回は8月23日にキャリア教育研修を行いました。

本市では、小中一貫教育とコミュニティスクールとともに大きな柱である

キャリア教育です。

先生方の反応が良く、話を進める際に講師を乗せる雰囲気が有難かったです。


これは、日頃の授業も同じで

よい授業かどうかの責任は

教える側が半分

教わる側も半分です。

両方が意欲と覚悟と責任感をもって望めば、授業自体の質が上がりますが

教える先生だけに責任を求めてしまうと成り立ちません。

そういう意味で授業は教える先生と教わる生徒の真剣勝負です。

片一方がその責を放棄するなら、それは「授業ごっこ」

今回の研修で、そんなことを思い出したのです。


昔、私は研修センターの講師をしていましたが

講義の終わりの午後4時近くなると、筆箱にペンをしまう受講者や

テキストをカバンにしまう受講者を目にすることがありました。

「時間が来てるよ。早く終わって。」

のサインを出していたのでしょう。

もしかしたら、行きたくない研修に行かされたのかもしれません。

自主的でないと意欲もわきませんからね。


しかし、自主的な参加だと反応は全く違います。

自費で東京の研修に行った時の話です。

予定の時間を過ぎた時、講師が

「あと、30分延長していいですか?」

と尋ねると、会場からは拍手が沸き起こりました。

その時の受講者は、身銭を切って東京まで学びに来ていましたから

全員、自主的で、意欲的だったのです。


今回の日知屋小学校では、学ぶ側の姿勢の大切さを再認識しました。

有難うございました。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。


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2024年8月25日日曜日

夏休みの宿題

8月の終わりまでだった夏休みは、今は短縮され、多くの学校は今週から始まります。

いろんなことができた夏休みだったでしょうか?

さて、気になるのは夏休みの宿題です。

私は、児童生徒全員に同じ夏休みの課題を大量に出すやり方は反対ですが、

夏休みの宿題自体は、自分の気持ちを管理しながら、長期で取り組むものですから

粘り強さや計画性を培うよい機会と捉えています。


夏休みの宿題のやり方は

①先行逃げ切り型(もらった日から数日で仕上げるタイプ)

②中だるみ型(最初頑張って作文や自由研究など重いものを先延ばしにするタイプ)

③最終コーナーからのまくり型(2学期が始まるのが見えて必死で頑張るタイプ)

④諦め方(始めから提出しなくてもいいやと達観している?タイプ)

⑤辻褄合わせ型(友達の答えを写しまくって提出するタイプ)


私はというと、、、

それはやめときます


キャリア教育の視点で考えると

①以外のタイプは、その後の人生で少し損をしてしまう傾向があるようです。

(貯金ができない、意志が弱くて生活習慣病から抜け出せないなど)


要は目の前にある大きな仕事の総量を図って計画的にこなす力がないとも言えるかもしれません。

つまり、将来を見越しての行動ができるかどうかの力


最近は、早割だの特割だの

事前に計画できる人が得をしている人も多いですよね。

半面、期限間際にバタバタして高いキャンセル料を払わされる人も、、、。

面倒くさい仕事を後回しにするとあまり良いことはないようです。


ですから

大人は、夏休みの宿題を単に学力を上げるためと捉えずに

中長期の見通しをもって物事に取り組む力を育むものだと捉えたいものです。


そんなことを言っても

面倒くさいものは面倒くさい

それを乗り切る方法は、習慣化が一番です。

やったりやらなったりするとやらない日の分が負債になって

次の日は憂鬱になるからです。


とはいえ2学期は目の前

最後の仕上げに頑張ろう日向の子供たち!

(仕上げるのも人間力を高めることにつながりますからね。)


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。


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2024年8月22日木曜日

ビジネスマナー研修(美々津中学校職員研修)

 今日は、ビジネスマナー研修を美々津中学校で行いました。

教職員は、実際の社会人研修を受ける機会がなく、名刺の受け渡しや

電話対応など、基本的な社会人研修の必要があると校長先生から

リクエストを受けて実施したところです。


確かに、教職員は、対児童・生徒に対しての指導場面がほとんどであり、

大人を相手に仕事をする機会は少ないのが現状です。


基本、子ども相手で

大人を相手にする参観日、研究会、学校行事などは、緊張が走ります。


そこで、今回は、前段でビジネスマナーの心構え的なこと、

後段でスキル的なものを学ぶ研修で組み立てました。


組織人としての心構え

指示とセットの報告過去) 現在進行形の連絡 未来につながる相談


聴き方にしても

ちゃんと聞いているかどうかが問われているのではなく

ちゃんと聞いているように見えるかどうかが問われている

などの研修を行い


後段では増元事務局長が


電話応対の基本研修を行いました。

顔が見えない電話での声が持つ大切さ

相手の時間やお金を奪わない待たせ方

相手に安心を与える確認の仕方や投げかけ方

などの再確認です。


事後アンケートでは

「ビジネスマナーのことだけでなく、教職員としてのあり方も再確認できました。」

などのお褒めの言葉もいただきました。


働き方改革は、教職員が研修機会を選べる環境が充実することも大切なことです。

本センターの役割を再認識させられました。

有難うございました。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。  

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2024年8月20日火曜日

言葉はポジティブに

 オリンピック体操男子金メダルを取った岡選手が

「動かない着地のイメージを作って、そこに自分をはめて着地しました。」

とインタビューに答えていました。

成功のイメージは大切ですね。


そして、言葉もイメージさせる重要な役目を持っています。

「黄色い象を想像してはいけません!」

「象が前の2本の足を挙げて、後ろ足だけで立っている姿を想像してはいけません」

と言ったって、絶対に想像してしまいます。

このブログをご覧のあなたも想像したことでしょう。


となると、こんな声掛けはどうでしょう?

場面としては、運動会のバトンパスの場面

「絶対に、バトンを落とすなよ!バトンがコロコロと転がってそれを取っていたら

遅れてしまうから。」

多分、バッチリ落とした場面を想像してしまいます。


こんな声掛けはどうでしょう

「あなたのバトンがしっかり次の走者の手に収まるバトンパスだよ」

成功のイメージのはずです。


どんなイメージを与えるかは大人の声掛け次第です。


部活動や試験にしてもそう

ネガティブな声掛けは、負のイメージを想像させてしまいます。

人は想像したことをやってしまいがちですから、困ったものです。


ですからポジティブな言葉を子供たちに投げかけたいのです。


今回は、ここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年8月19日月曜日

解釈を伝えたい

日向市では、牧水短歌甲子園が行われ、白熱の試合が繰り広げられました。

31文字で表現する世界に浸る豊かな時間を過ごさせていただきました。

作者の意図を超えての解釈も楽しい時間でした。

 

さて、違う視点での解釈の話です。

全国高等学校野球選手権であれ、他の大会であれ、もちろんわが郷土の牧水短歌甲子園であれ、競技における勝利者は1チーム

多くは敗者です。

涙をこらえきれずに座り込む選手

それを泣きながら励ます選手

敗者の姿は観客の心を打ちます。

多分、それは彼らの嘘のない懸命さが伝わるからでしょう。

 

ただ、ここからが大人の出番です。

つまり、勝敗が決してからが大切なのです。

勝った負けたの事実は変わりませんが、解釈によって見え方が変わり、人生の糧となるからです。

 

その勝負の場に立つために支えてくれた多くの陰の人々

レギュラーになれずにベンチで出番を待っていた仲間

ベンチにも入れずスタンドから大きな声で声援してくれた仲間

晴れの舞台を味わえない悔しさや情けなさ、自分の晴れ姿を信じて応援してくれた家族への申し訳なささ

いろんな思いを飲み込んで、支えてくれた仲間の存在

 

頑張っている我が子に

どのタイミングで声掛けをしたらよいのかと迷いながら

せっせと弁当を作り、送られてくるスマホの情報に一喜一憂しながら応援する親の存在


チームの雰囲気づくりや健康管理、準備計画に奔走してくれたマネージャー


家族の応援なしでは成り立たない監督・コーチ業を年中無休(夢求)で続ける指導者


何かを成し遂げるためには、必ず「陰」の存在が必要で、その目立たないけれども大切な存在のことを昔から「お」と「様」をつけて「お陰様」と言って感謝してきたことを伝えてほしい。

勝った、負けたの解釈だけではない

解釈のヒントを大人があげなければならないと思うのです。


ある有名なサッカー強豪校での話

最後を試合を終えて、全員を集め、コーチが一番に褒めたのは

レギュラーにはなれなかったけれども、朝晩腐らずに、誰が見ていようがいまいが

毎日練習を続けた選手

「試合に出たい気持ちは誰もが同じ、指導者が変わればレギュラーなんてすぐに入れ替わる

みんな高いレベルの選手ばかり。それに文句も言わず努力を続けた彼を俺は知っている。

そして、そのひたむきさに学ばされた。」

その選手はその場であふれる涙を抑えきれませんでした。


事実は万年補欠、しかし、解釈は人間性のすばらしさ

解釈は言葉で伝えたい

それが、大人はみな子供たちの先生であるということになると思うのです。


今回はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年8月18日日曜日

ウサギと亀

お盆休みも終わります。

懐かしい人との時間が過ぎ、「またね」と別れる時の一抹の寂しさはいくつになっても同じです。

現実が迫ってきます。

中学3年生は、いよいよ受験モードでしょうか?

心配が尽きないかもしれませんが、人と比べずに自分の力の伸びを楽しんでほしいと思います。

有名な話にウサギと亀の話がありますから、そこから話を進めます。

最初に圧倒的なリードをしていたウサギが、油断して寝てしまい亀に先を越される話です。

ゴールを地道に目指した亀とライバルとの差を気にしていたウサギは、考え方が全く違います。

亀は、ゴールまでの距離が確実に減っていくことで自分の進み具合に満足し、ウサギは亀との差で一喜一憂する。

つまり、「亀の満足度=自分の努力次第」なのに対して、「ウサギの満足度=ライバル次第」ですよね。

これから何度も模試があるでしょうが、自分自身の歩みに目を向けられるようになると、感じ方も違ってくるはずです。

自分の成長を他との比較でしか捉えられないようだとしたら、苦しいですよ。ライバル次第の成長なんて。


そう考えると大人の対応もちょっと変わるかもしれません。

「子は褒めて育てろ」と言いますが、そこには枕詞がついています。

「“他と比べずに”褒めて育てろ」ということです。

もしこの枕詞がついていなければ、世界中で褒められる子はほんの一握りになってしまいますからね。

今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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2024年8月12日月曜日

比較しない生き方

人間の妊娠期間は280日

待望の我が子に出会えるまでには、結構、時間がかかります。

男の子だろうか、女の子だろうか と楽しみにしながらも

出産が近づいてくると、とにかく元気に生まれてきて欲しいと願います。


しばらくすると、首が座ったとか、寝返りをうったなど

その成長に喜びをもらいます。

そのうち、歩き始めますが、その危なっかしいこと

ヨチヨチの不安定は見ている方がハラハラです。

しかし、当の本人はお構いなし。

何度失敗しようが、満面の笑みで、何度も立ち上がってはチャレンジします。

人間は失敗にクヨクヨせずに成功を信じて挑戦するDNAが備わっているのでしょう。


小学校の入学式で

「お勉強が大好きな人?」

と問えば

大きな声で「はーい」の返事

まだ、自分を信じています。


ところが

同じ質問を6年生にすると、挙がる手の数は激減します。

何だか自信を無くしています。


人と比べることを覚えたか、人と比べられることが日常なのか

それは分かりません。

ただ、この「比べる」ことにさらされた子供たちのモチベーションは

「学びたい」「知りたい」「面白い」

ではなく

「競争にかちたい」「友達よりは低い点数は取りたくない」

に変わります。


いつかは絶対負ける勝負です。

勉強が面白いはずはありません。


学ぶことが、競争に勝つことや点数を取ることだったら

大人になってまで続けようとは思わないでしょう。


興味を高める・・・・

面白い(目の前がぱっと明るくなり、心が晴れやかになる)ものを見つけられるよういろんな人や物に出会わせたいものです。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに


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2024年8月8日木曜日

分からない大切さ

昨日は、夏休みの宿題を提出することよりも、粘り強く取り組むことを

大切にしてほしいお話をしました。

親にとって、子どもが苦労するのは可哀そうな気がしますからね。


しかし、すぐに分かったり覚えられなかったりすることにも

大きな意味があり、貴重な経験となります。

今日は、そんなお話をしてみます。


フランスの有名な哲学者にデカルトがいます。

数学が得意だった彼は、問題をできるだけ小さく分解して考えるように

提案しています。

分からないものを分解する?


食べ物に例えてみましょうか

嚙み切れないスルメを分解するとすればどうでしょう?

嚙み切れない嚙み切れないと嘆くのではなく

小さく嚙み切って、クチャクチャやる

そうすると硬くてどうしようもなったスルメが柔くなって味わうことができる

というわけです。


最初に硬くて歯が立たなかった物に対して、小さく噛み切って

諦めずにクチャクチャやった結果、顎が鍛えられていきます。

次は、少し簡単に味わえることでしょう。


もし、「硬くてごめんね、プリンにしとくね」だったら

顎はいつまでも鍛えられません。

柔いものしか食べられない育て方が、本当に生きる力を育てているのかは疑問です。


学ぶことも同じ

全て教えるのではなく、悩ませたり考えさせたりすることは伸びるチャンスの時間です。

基礎問題では、すぐに答え合わせをすることはいいでしょうが

骨のある問題は、まず子供に任せることが大切です。

勉強における顎を鍛えることになりますから。


となると

家事の手伝いも家庭学習も子供の顎(生き抜く力)を鍛える時間と考えると

子どもへの投げかけも変わるのではないでしょうか?


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年8月6日火曜日

粘り強さを鍛えたい

誰しも自転車に乗れるようになるまでに、何度か転んだり、痛い思いをしたりしたことが
あるのではないでしょうか。

途中で諦めそうになったり、涙が出たこともあるかもしれません。

ものごとの上達は、一次関数的に努力の時間と比例していませんからね。

練習1日目は、1mで転び
練習2日目も、1mで転ぶ
練習3日目も、なぜか1.5m
ところが、練習4日目は、突然100m
みたいなことが起きるのが、上達のよくあるパターン

これは、勉強も同じです。
何日勉強しても、何か月か勉強しても1mの状態が続き
諦めたくなるのも似ています。

そして、いったん分かり始めると一気にできるようになるのも同じ

右肩上がりの一直線の上達ではなく
地を這うような状態から離陸する飛行機と同じです。
(ただ、勉強の方は上達が見えにくいので諦めやすいのですが)

よのなかで成功する人の多くは、グリット(GRIT)を持っていると言われます。
その中のRはレジリエンス(粘り強さ)です。

その意味では、学校は教科を教えるところですが
何度も挑戦して正解にたどり着けるようになるレジリエンス(粘り強さ)を
鍛える場所でもあるのでしょう。

と考えると、夏休みの宿題も意味が違ってきます。
問題が解けたかどうかよりも、解くためにどれだけ気持ちを切らさなかったかが
大切ではないでしょうか。

教科書を見る、YOU TUBEの解説動画を見る、友人に聞く
答えにたどり着くまでの粘り強さこそ宝です。
空欄が多いとか、正解数が少ないとかを問題にすると
「提出」が目的になり、答えを丸写ししたり、できるところだけやったりして
その力は鍛えられませんし、学力も上がりません。
これでは、使った労力も時間も無駄になりますから、やる気も低減しそうです。

夏休みもいよいよ中盤
意味ある学習を子供たちが続けていることを願うばかりです。

今回のお話はここで終わります。
次回をお楽しみに

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2024年8月5日月曜日

応援する力

極限まで自分を追い詰めてオリンピックの舞台に立つアスリートたち。

最後に彼らに戦うエネルギーを与えているのは応援の力ではないでしょうか。

フランスの国旗や国歌に埋め尽くされた会場の声援が、フランス選手を

熱くさせている映像を見ると、そう思ってしまうのです。


しかし、そう考えると、自国開催にもかかわらず無観客だった東京オリンピックの選手たちは一人ぼっちの戦いをしたのではないかと今更ながらに思ってしまいます。


TVでの声援は選手には聞こえないですから

応援なしの戦いは辛かっただろうなと。


昔、宮崎県西臼杵郡日之影の僻地の小学校に勤務していた私は

地域の方の推薦(強制)により、町の地区対抗駅伝大会に出場しました。


もちろん、ぶっつけ本番では他のメンバーに迷惑をかけますから

本番まで学校近くの山道で毎日のように練習をして備えました。


迎えた本番

第2集団的な位置でタスキを受け取り、全力で走りました。

ところが急坂コースですから、すぐに体力は奪われ

青息吐息の状態に。


「あの角を回ったら、中継点だ」と勝手に想像しては裏切られ

曲がりくねった道がまた現れるといったことを繰り返し、

気分は絶望的でした。


そんな中、私に力を注入してくれたのは

沿道の応援

その中には知り合いの顔もありましたが、多くは見知らぬ人々


知り合いであってもなくてもそれらの応援は、何とか頑張ろうと思う力を沸き上がらせました。

応援なしでは、いったん立ち止まり、休憩したかもしれません。

(応援してくれている人の前だと少しはカッコつけたくもなりますから。)

応援は、本当に力をもらえます。


しかし、考えようによっては、応援している方も力をもらえているのかもしれません。

プロ野球でも、プロサッカーでも、もちろんオリンピックでも

懸命に応援したサポーターが口々に

「元気をもらった」とか「勇気をもらった」

と言っていますから。


そういえば

東日本大震災の時、臨時の避難所で悲嘆に暮れていた人々の中で、元気になった人となかなか元気を取り戻せない人がいたと聞きました。

元気になった人は、次々に届く救援物資の仕分けをしたり、炊き出しをしたりした側。

つまり、応援する側でした。


日向市では、「日向の大人はみな子供たちの先生」

を合言葉に子供たちを応援しています。

応援している大人たちに元気を与えるものになってほしいと願うばかりです。


今回のお話はここで終わります。

次回をお楽しみに。


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2024年8月4日日曜日

リーダー性と足を引っ張る力?

日向市は、ハワイのモミラニ小学校と交流をしています。

2年に1度、互いの小学生を交換ホームステイをさせ、現地の学校体験をしたり、

生活体験をしたりして、親交を深めています。

私も10年ほど前にハワイのモミラニ小学校を訪れ、現地の小学校6年生の担任の

トッド タシロさんの家にホームステイをさせていただきました。

私にとっては得難い体験で、今でも鮮明に思い出されます。

いつか、モミラニ小学校のことを取り上げ、キャリア教育について考えてみたいと思っていますが、今はオリンピック中でもあるので、それに関連付けたお話をします。

実は、その時に、現地の中学校も参観させていただきました。

その中学校で、私たちを迎えてくれたのはお揃いのTシャツを着た中学生達でした。

そして、その背中には「LEADERS]のロゴが入っていました。

そう、生徒会の役員たちです。

「君たちは、LEADERSに立候補したの?」

と聞くと自信満々に

「はい、立候補しました。しかし、誰でも立候補できるわけではありません。学業はもちろん、ボランティア活動も含めて、LEADERSに押される条件が揃っていないと立候補できないのです。」

私が

「誰でも立候補できるわけではないの?」

と念を押すと

「立候補するためには、みなが納得する条件が揃っていないといけません」

と答えてくれました。

立候補の条件に経済的な理由があったら問題ですが、同じ土俵での努力を見た上での立候補は平等だなと思わされました。

日本は機会均等と言いながら、それまでの努力を評価せずに、機会を与えているのかもしれないと反省させられました。不平等かもしれないとも。

そして、リーダー性を全員が持つのはなかなか厳しいものだとも思ったところです。


ところで、万人が持っている能力に、悲しいかな「足を引っ張る力」があります。

足を引っ張る力のブレーキの利き具合は人それぞれですが、、、。


この足を引っ張る力

何とかならないものでしょうか?

オリンピックの壮行会では、「がんばれ!」と送り出しておいて

結果が伴わないと手のひらを返してしまう。


オリンピックでは、全ての競技で敗北者がほとんどです。

敗北の苦しみや絶望感と隣り合わせの断崖絶壁で高みを目指した敗北者に

メダルのあるなしにかかわらず、万雷の拍手を送りたいものです。


キャリア教育がどうのこうのと言っても

目の前の大人がやっぱり人生の手本

大人は子供の先生ですから。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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2024年8月1日木曜日

オリンピックを見ていると ~チームの力~

日本選手のメダル獲得のニュースが毎日のように流れています。

お陰様で、うだるような猛暑に負けそうな気分を吹き飛ばしてもらえています。

破顔一笑のオリンピアンも、悔し涙のオリンピアンも

間違いなくヒーローでありヒロインですから、胸を張って帰国して欲しいものです。


さて、そのヒーローたちのインタビューですが

皆一様に、自分を支えてくれたチームやサポーターへの感謝を口にしています。

やっぱり、一人であの場所までたどり着くことは難しいのでしょうね。


その昔、テレビアニメの主人公は、孤高のヒーローが多かった。

巨人の星の「星 飛雄馬」 あしたのジョーの「矢吹丈」

アタックナンバーワンの「鮎原こずえ」

みなしごハッチの「ハッチ」

懸命な努力やど根性で、度重なる試練を乗り越えるストーリーが思い出されます。


子どもだった私は、凄いなあと憧れもしましたが、オリンピアンを見ると

違う視点で考えてみたくなりました。

それは、チームの考え方です。


皆さんご存じ「アンパンマン」を例にとって、考えてみましょう。

大体ヒーローというのは、強くて賢くて弱みを見せないのがこれまでの定番でしたが

アンパンマンは違います。

まず、顔が濡れると力が出なくなるという大弱点を持っています。

しかも、その顔の取り換えはジャムおじさんやバタコさん、犬のチーズに任されています。

チーズは言葉はしゃべれませんが、アンパン号は運転できるし、パン生地もこねられる。

バタコさんも力はないけれど、正義感は人一倍ある。

そんなチーム力で支えられているアンパンマンです。


一人一人は特別ではないけれど、特別なチーム力や信頼関係で難局を乗り切るのが

格好いいです。


昔、ソフトボールの上野投手が毎試合投げてメダルを獲得した時、

監督は、ブルペンで登板機会はなかったものの

いつでもリリーフに行ける準備をしていた控えのピッチャーに

一番の感謝を伝えたとある本で読んだことがあります。

「彼女が、いつでも登板できる肩を作っていたから、上野は全力で投げられたんだ」

私たちはどうしても日の当たるヒーローに目を奪われがちですが、ヒーローを

支える名もなきメンバーの価値を評価することが大切ではないでしょうか。


子どもたちが生きていく上で大切にしたい力であり、視点でもあると思っています。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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日向中学校よのなか挑戦(続)

 昨日に続いて、日向中学校のよのなか挑戦の様子を紹介します。 まずは、永寿園さん ちょうど敬老会のイベントがあっていました。 職員の方が一生懸命に入所者の方の笑顔のために趣向を凝らした出し物をされていました。 日向中学校生徒は、「人のために懸命に働く姿はすてきだと思います。」 と...