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2025年5月29日木曜日

役立つ学びを

 初めて習った英語の文章は

This is a pen.

しばらくすると

Is this a pen? Yes,It is.

を習いました。

その時は真剣だったので、まじめに、尋ねる文章を覚えました。

しかし、今考えると、何とも間抜けな勉強です。

そもそも、この現代社会に生きている人がペンが分からないことがあるのでしょうか?

私くらいの年齢になると認知のテストで問われそうですが、

中学生ではありえない質問です。

つまり、役に立たない表現。

この役に立ちそうにない勉強の反復は、やる気を削ぎますし、学ぶ意味を勘違いさせます。

学ぶとは自分を高めるものであるのに、学んだアリバイを先生に見せるためのものになるからです。


そうすると、こんな笑い話もまことしやかに広がります。

ある日本のお偉い方であるMさんがアメリカのクリントン大統領を迎えた時のこと

Mさん:who are you?

 (How are you?と聞くはずだったのが、あなたは誰?)

クリントン:I'm Hillary's husband. And you?

 (自分のことを知らないはずはないから日本式の冗談だな。よし、ジョークの質問にはジョークで返そう。「ヒラリーの夫だよ、君は誰?

Mさん:Me,too.

  (あれ、I'm fine thank you.and you?ではないぞ、でも「Me too 私もです」と答えればいいはずだ)

クリントン:?

 (んー?自分もヒラリーの夫だと?)


こんなことがあるはずはないでしょうが、笑い話として成立するのは、何となく日本人の身にならない英語の学び方を想像できるからです。

ただ英語を勉強しなさいでは気持ちが動くはずはありません。

なぜなら、家族も英語なしで日常生活で全く困っていないのですから。

だからこそ、「よのなか先生」に役に立った実感、伝わらなかった悔しい経験などを話してもらい、英語が必要な証拠を示してほしいと思っています。


今回のおお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月26日月曜日

母とグラジオラス

 私が小学生の頃、登校前に母が庭の花を切って、学校にもっていくように言われることが年に何度かありました。

花屋さんから買う花ではなく、庭に咲いている季節の花です。

今でも、思い出に残っているのはグラジオラス

初夏から秋にかけて咲く花で、毎年、球根を管理しながら楽しむものです。


その頃は、学校に花をもっていくと先生も喜ぶし、私だけではなく他の友達もよく持ってきていたので当たり前でした。

しかし、今となっては懐かしい一場面です。


最近、教室に入って、花を見ることが少なくなりました。

生徒の目に映るのは無機質な黒板だけ

視覚情報が多すぎると、生徒の集中力が・・・・という話もありますが

教室の中に色どり、潤いが欲しいと思うのです。


もちろん、花をもらえば水を替えないといけないし、枯れれば上手に処理しなければなりません。

手間が増えます。

しかし、上手に生徒に役割の意味を教え、その仕事をちゃんと評価して認めてあげれば

教科では学べない大切なことも学べると思うのです。


コミュニティスクールとして各学校には取り組む重要事項があるかもしれませんが、

コミュニティとして教室の花を支える文化があればなあと考えてしまいます。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月25日日曜日

常識が縛る世界

3年前のNHK大河ドラマ「青天を衝け」の主人公は、一万円札の渋沢栄一

日本資本主義の父と呼ばれるその人生は、いつも常識との戦いでした。

信じたものから抜け出すのは、自分だけの問題ではありません。

時に友人の期待を裏切ることにもなります。

信じている正解を疑われるのは、誰にとっても心地よいものではありませんからね。


渋沢栄一の場合、友人の多くが幕府打倒を掲げていた中、徳川の一橋家臣になります。

明治政府で様々な取組をした後、そのまま政府の要職をと請われても、地位や名誉に目もくれず、商工業の発展を民間の立場で推し進めます。

時には外交までも。

よくもまあ情報の限られた時代、周りの同調圧力に屈せずに、様々な取り組みに邁進したものだと感心します。


新政権樹立前、彼は徳川慶喜の弟(昭武)の洋行に随行しますが、その時に警護の水戸藩家臣団に手を焼くことになります。

お金は税でとると認識しているから使い放題、使用する部屋の値下げ交渉を頼むと

「武士が、そんなつまらぬ交渉ができるか」

と突っぱねられます。

なぜなら、それが彼らの常識ですから。

ヨーローッパの国王が自ら特産品を売り込む姿勢に学んだ渋沢

同じ場にいながら全く興味を示さない武士たち

いつでも常識にとらわれない人が次代を創ります。


今では髷(まげ)をしているのはお相撲取りだけですが、洋行時、髷を落とすように言われて抵抗したのも武士たち。

彼らが悪いのではなく常識の影響力の強さです。

何しろ、その写真を栄一が故郷の妻お千代に送ったところ、お千代でさえ相当落ち込みましたから。

妻お千代も髷がカッコよい常識の真っただ中だったということです。


今、コメ問題で最前線に立っている小泉農水大臣の髪型

もちろん、髷を結っているわけではありませんが、ツーブロックで清潔感があります。


学校では、未だに髪型について、硬直しているところがあるかもしれません。

今は、民主的にルールメイキングを進める情報も手に入ります。

情報を遮断し、まじめな水戸藩士になりませんように。

未来に生きる子どもには殻を破る大変さや、達成感を味わわせたいものです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年5月21日水曜日

リーダーの示すもの

 組織のトップが変わる時の所信表明の多くは、定性的なもの

つまり、「これまで以上に頑張ります。」とか「皆と協力し合って」といった耳障りの良い言葉が並ぶことが多いのが世の常です。

そこに、これまでと比べての数字が並ぶことは稀です。

何%の利益率とか、集客率とかを言ってしまうと、後ろに引けなくなるし、責任も問われやすくなりますから。

現状と目標値、そこに至らない阻害要因などを分析しなければ、思い付きの数値目標になりかねません。

覚悟が問われます。


その意味では、昨夜行われた日向商工会議所青年部の鈴木宝祥会長の挨拶は見事でした。

・10年ほど前は、会員数が100名を超えていたのに、現状が61名であることを示し、100名を目指す        

・青年部主催で開催した「日向YEGフェス」に集まった約5千人を8千人に引き上げる。

・青年部間の交流を図り、互いを活性化する資金の流れを可視化する。

など、任期が1年の中、具体的な数値目標や取組を示したのです。


これは、大切な視点だと感心しました。

全てが定量的な評価となると厳しいかもしれませんが、曖昧にしないことは大切だと思ったからです。

私は昔、大きな手術をしたことがありますが、その時に徹底的に調べたのは、年間手術数でした。

私の患部と同じ場所を月に1回手術している病院と、3日に1回手術している病院では、技術も臨機応変の対応力も違うはずですから。

数字は実績でもあり、信用でもあります。


だからこそ、数字を示した鈴木会長の就任挨拶が心に残ったのです。


さて、鈴木会長は西郷隆盛の「敬天愛人」をコンセプトに掲げました。

数字の目標を示すけれど、そのベースは単なる営利主義ではなく、天に対して謙虚であり、人を愛して、世を支えていくというのですから、同じ日向市民としては頼もしくもありました。


青年部の副会長の黒木基弘さんに、昨年は中学校の社会体験受け入れや、学校での講話でお世話になっています。

今後とも未来に続く子供たちのために青年部のご協力をお願いしたいとも思いました。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年5月20日火曜日

背伸びをさせる仕掛けを

 小学校では、満6歳の子どもたちが入学してきます。

4月生まれと3月生まれは、ほぼ1年の差がありますから、体の大きさや言葉の数などに差があるのは当たり前です。

2歳児と1歳児では、歩くことも、話すことも明らかに違うわけで、その差が4年後に全くなくなるとは思えないのです。

ですから、給食を食べる量にしても、一律で厳格に決められると、苦しむ子供が出てくるのは当然のことです。

成長には個人差がありますから、全てが当てはまるわけではないでしょうが、大人は少し余裕をもって構える必要があるでしょう。


一方、大切な考え方として

「背伸びさせる」

考え方があります。

背伸びとは、

・跳び箱で3段しか飛べないけれど、5段に挑戦したい。

・100マス計算に5分かかるけれど、2分で終えたい。

・野菜は全く食べられないけれど、一口だけは頑張ってみる。

など、今の現状から、一歩踏み出すことです。


自分のカッコいい姿をイメージすることで

可能性が広がります。

モチベーションを下げる無理な背伸びを強いる必要は、ないのですが、

憧れ、目標は、背伸びの良い材料です。


ですから、大人が、背伸びをしたい子どもの気持ちをほったらかして

完全にできる子に、全員一律で3段の跳び箱の練習をさせたり

難解な問題に挑戦したい子に、延々と基礎計算を繰り返させたり

するのではなく、

背伸びの挑戦を認め、選択肢を準備してあげることが大切です。


一方、国内に目を向ければ

個に応じたカリキュラム(個別最適化)

学年担任制

など、魅力的な取り組みも見え始めましたが、大きな流れにはなっていません。

だいたい改革と呼ぼれるものは、「それは大変だ。」と言われることがほとんどで

「やってみよう。」「ワクワクするね。」とは言われません。


本センターも、事業内容を改善し、背伸びの刺激をこれからも大切にしていきたいと考えています。

市内の学校にキャリア教育のいくつかの案を提示したところ、今日もいくつかリクエストが来ています。

その様子は、また今度。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年5月19日月曜日

臆せず、表現しよう!

 小中学校で、外国人ALT教師が子どもたちに向かって

「What day is it today?](今日は何曜日ですか?)

と聞くと、ほぼ全員で、元気よく、はっきりと

「Monday」(月曜日)

と答えます。

ところが、個人に答えさせると、たちまち子どもの緊張感が爆上がりします。

さっきまで、ニコニコで元気よく答えていたA君に、

「What day is it today?](今日は何曜日ですか?)

と聞くと、いきなりモジモジが始まり、隣の子に小さな声で

「Monday でいいかね?」と確かめ

小さな自信のない声で

「Mondy」と答える始末。

中には、黙って答えられない子もいます。

これは、英語の力というよりも表現する心が育っていないのかもしれません。


だいたい、日本人の話し合いは、主だった人が意見を言って、最後に年長者が決定する構造です。

そして、決定後に、

「本当は、違うと思うけれど…」

といった会話が聞こえてくる中途半端さがあることは否めません。

その意味では、大人も、一人になると声が小さくなっています。


ところが、この声の小ささは、国際社会では通じません。

日本の国技の柔道も、いつの間にかポイント制になり、道着に色が付き、袖は小さくなって掴みにくくなっています。

おかげで、外国人選手が力づくで日本人選手を場外に押し込んでポイントを稼いだり、

袖をつかませず、組手そのものを成り立たなくして、組んで技を仕掛ける醍醐味は薄れました。

まさか、国際会議において小さい声で発言し、決まった後に不満を言ってはいないでしょうが、相手が気づいてくれるのを待つ日本の文化が邪魔をしている気がします。


スキーのジャンプ競技は、体格の小さな日本人にとって、板の長さを生かせる得意競技だったのに、今は身長や体重に応じて板の長さが厳格に規制されています。

選手が過度な体重制限に走らないように選手を守るルールとも取れますが、

そもそも骨格や筋肉の付き方も違う中、そのルールそのものに意見はなかったのか疑問に思います。


これからの時代、子どもも大人もしっかり想いを表現することは大切なはずです。


そういえば、学校でのいじめをなくすために作られた

「I have a  voice.」

という歌があります。

その歌詞は

I have a voice, simple and clear
It speaks the truth, for all to hear
It gives me hope, it gives me faith
It lifts me up, it keeps me safe

I have a voice, it's mine alone
It comforts me, it is my own
Although it's small, I'm not afraid
For I am strong in it's embrace

No one can say, what I have seen
Or understand where I have been
For what I found inside myself, belongs to me and no one else
If I were blind and had no eyes to see, still I would hear that voice inside of me

I wish that you (I wish that you)
Could hear it too

あなたが思っていることを声に出そう。

それがあなたに希望や誇りや安らぎを与える

小さなことでもいい、怖がらずに、強くあろう。

誰もあなたの心の中を見れないのだから自分の奥底の声に耳を傾けよう。


まずは、思いを言葉にすること

これからの未来を生きる子どもたちに大切にしてほしいものです。

今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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ふるさとの魅力

 ネット環境の充実で、大きな映画館に行かなくても自宅のリビングで映画を楽しんだり、競技場に行かなくてもスポーツ観戦ができるようになりました。

本当に便利な時代です。

田舎だと揶揄されれることがあっても、結構、都会並みに楽しめることは多い気がします。

しかも、わが故郷には恵まれた自然環境があります。

それを生かさない手はありません。


私は少年時代、伊勢ケ浜の浅瀬に立っているだけで自分の足元が次第に掘れていくのを楽しんでいました。

この掘れ方は、潮の満ち引きにも関係しており、時間とともに変わる自然の不思議が魅力的でした。

大人になって、潮の満ち引きは月と大きく関係しており、時間のともに変わることを知り、なるほどと納得したものでした。

なにしろ、海水面の上下を見るだけで潮の満ち引きを理解したのではなく、体で満ち引きの強さを感じながら遊んでいたのですから。


浜は、遊びのワンダーランド

砂の中に一瞬で潜り込み、ヒレのついた足で上手に泳ぐキンセンガニ

波に戯れる貝

時には掘れていく足元からハマグリが見つかることも珍しくはありませんでした。

岩場の潮だまりでは、小エビや色とりどりの小魚

荒浜と呼ばれる岩場の浜には牡蠣が

干潮の時は渡れる小岩(満潮になると渡れないので危険)に渡っていくアドベンチャーも


ネットでは味わえない、潮の香りや風や岩場の熱やトゲトゲ感


あの当時は、当たり前の娯楽だったけれど、こうも子どもたちが家の中にこもってしまうと

わが故郷の魅力に気付かないまま、つまり、故郷への思い出がないまま大人になってしまうのが残念です。


もちろん、命が一番であり、安全を何よりも確保した上で、故郷の山や海を豊かな子供の感性というレーダーで感じ取ってほしいのです。

水の温度も少しぬるんできました。


子どもからスマホを数時間取り上げて、故郷の自然で思いっきり遊ばせる時間を子供にあげたいものです。

故郷を知るということは、知識を付けることでは足りません。

経験が大切ですから。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月14日水曜日

技術の進歩を上手に生かそう

昨年度のことです。

ある研修会を依頼されましたが、台風接近が予想され、急遽、延期の依頼に変わりました。

ところが、台風は予想された時刻に日向市に到達しませんでした。

研修は可能だったのですが、それも後の祭り。

いつもながら、自然の前では人間は無力です。


ただ、今の時代は、ネットでつながっているのですから、わざわざ集まらなくても

ZOOMでの研修も可能です。

工夫次第で臨機応変に対応できるはずなのになあと思いました。


そういえば、コロナの時期は外出が制限されて対面での会議はなくなりました。

しかし、ZOOMを使って運営協議会などはできました。


この時、この仕組みはいいなあと思いました。

お母さんは何をしているのかなあと覗きに来る子供が画面の隅に時々現れて

「ちょっと待っててね」とお母さんがなだめると、画面からいなくなる。

子どもも「うちのお母さんは学校の先生たちと話をしていて頑張ってる。」と感じるのでしょう。


いろいろな会議では、「都合が悪くていけません。」が、今でも主流です。

しかし、過ぎ去ったコロナの時期にできたこのやり方は、これからも可能なはずだと思うのです。


もちろん、持っているディバイスやスキルも違うので、最初からスムーズにはいきません。

しかし、お年を召された方も、パソコンではなくスマホで参加できるようになるのです。

集まらない会議は、場所を選びませんから、いろんな可能性も期待できそうです。

PTAの会議でも、先生方の出張でも、現状のやり方を疑い、新しいやり方を試す価値は大いにあると思うのです。


新しい技術を上手に使うことは、子どもを支援する大人にとっても大切。

昔に戻るのは簡単ですが、我々大人が一歩前に進む姿を見せたいものです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年5月13日火曜日

子どもたちにつけたい力

 AI技術の進展によって、数多くの仕事が機械に取って代わられると言われています。

何しろ機械はメインテナンスさえしっかりやっていれば、長時間労働ができますし、単純な型通りの仕事なら、ミスも起こしませんから。

イギリスの産業革命では人手不足を機械化で解消しましたが、皮肉なことに単純作業の仕事は機械に取って代わられ、多くの働き手の仕事が奪われました。

そして、国中でおこったのが機械打ちこわし運動。

しかし、機械化は加速度的に進み、いわゆるホワイトカラー(事務系)と言われる人たちを大量に生み出しました。

今や事務系の人手不足が起こっているほどです。


大八車や荷馬車を使って運搬をしていた人の仕事も車にとってかわられました。

大八車の仕事は無くなったけれど、今や日本の就業人口の8%の人が自動車関連産業に就いています。

新技術は新しい仕事を生んだのです。


令和の今、結構深いところまで考え、データ編集やプログラム作成までする人工知能技術が進んでいます。

IOT(interenet of things)といってインターネットに接続された家電等も続々と登場しています。

スマート冷蔵庫などは、食材管理やレシピの提案までしてくれるというから驚きです。

スーパーやコンビニの在庫管理や発注システムは手作業からデータ化され、物流では自分に届く荷物がどこにあるのかまで分かるようになっています。

これまで人がやっていた仕事だけでなく、人がやっていなかった仕事にまで機械化が進み、結果的に事務系の人手不足は解消されるかもしれません。


しかし、歴史を振り返ると、これからの世の中も新しい仕事が生まれるに違いありません。

どんな仕事が生まれるかは分かりませんが…


ただ、どんなにAIの力が人を超えようが、越えられないものがあるはずで、そこが人の強みになるはずです。

コミュニケーション能力などは、その最たるものでしょう。

人は平気で怒った顔で「怒ってないよ」とか、ニコニコしながら「怒ってるよ!プンプン」

と言えますから。

人の感情を敏感に読み取ることは、AIには難しいでしょう。

人は目の動き、声のトーン、ため息などの生体反応でも、いろんなサインを出しています。


ですから、せめて小中学校時代には、嫌いだから話をしないとか、何を考えているのか分からないから近づかないのではなく、人間関係作りの練習をしてほしいのです。

上手な人間関係を築けない人にも将来の選択肢はあるでしょうが、選択肢は広い方がいいですからね。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月11日日曜日

市内の先生方を迎えての研修会(2)

先日の研修会では、本年度本センターが学校に提供する講話やワークショップを紹介したところです。

1 教職員対象

 (1) 基本研修

  キャリア教育とは何なのかを研修するものです。

    (2) ワークショップ研修

 ① 価値発見

   これまでの協力していただいたよのなか先生の至言を集め、

   共感する言葉や価値観から、自己分析につなげる。

 ② 仕事の役割

   国内大手家電会社を例に、仕事を成立させている様々な役割をカード化し、

   属性や順番を考え、仕事の全体像を調べる。

 ③ エピソードシート

   よのなか先生のエピソードを、分かりやすくまとめたシートから、

   その仕事の社会的な役割、必要とされる能力や態度などを考えていく。

 ④ ファシリテート

   よのなか教室において、ゲストとして迎えたよのなか先生から上手に話を

   引き出していくスキルを学ぶ。

  (3)  マナー研修

   教職員対象のマナー研修。社会人としての基礎マナーの理解と電話応対

   などを演習で学ぶ。

 (4)  面接研修

   中学校で行われている面接の練習を意味あるものにするための研修。

2 小中学生キャリア教育授業

 ① 6年生3学期に行う授業

   中学校生活へのモチベーションを上げ、計画を立てる授業

 ② よのなか挑戦体験前授業

   中学校の社会体験学習前に、働く意味や意義を考え、体験に視点を

   持たせる授業

3 保護者対象講話

 ① 新1年生、新中学校1年生保護者対象のキャリア教育講話

   新しい環境に前向きに迎えるようにするための講話

 ② 家庭教育学級講話

   家庭でのキャリア教育をベースにした講話。


これらのメニューを学校に提供しようと思っています。

現在学校にアンケートをしていますので、ニーズに応じた対応をしていきます。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月8日木曜日

市内の先生方を迎えての研修会(1)

 昨日は、市内の管理職の先生とその学校のキャリア教育担当の先生をお迎えして研修を行いました。

当センターは、

①キャリア教育の基本的な理解

②当センターが学校に提供できる研修等

について担当させていただきました。


前半の、「キャリア教育の基本的な理解」で、まず先生方に問うたのは

「あなたの今が10でできているとして、学校教育がどのくらいの割合であなたを作っていますか?」

でした。

数名の先生方に尋ねましたが、ほとんどの答えは2か3、最高6でした。

先生でさえ、こんな割合ですから、学校だけで人が作れるわけはないと分かります。

やはり、人は多くのコミュニティや組織、役割などの中で作られ、磨かれていくものだと改めて実感できました。

ですから、本年度も多くのよのなか先生を学校に連れて行って、子どもたちの未来づくりのお手伝いをして頂きたいと思います。


常識を広げる話もしました。

学校だけの社会観や価値観だけで子供を育てるのではありません。

それでは、視野も狭いし、視界も短いですから。

子どもはもちろん、先生方の常識(フツー)を変えることの大切さを再確認させてもらったのです。


フツーを広げることは可能性を広げることです。

昨日は話をしませんでしたが、例えば抹茶アイス

抹茶もアイスも飲んだり食べたりするものですが

9世紀に薬として唐から入ってきた抹茶と大正時代に一般化したアイスクリームは決して似たものとは言えません。

ただ、誰でも抹茶は知っていた。

そして、誰でもアイスクリームを知っていた。

しかし、みんなのフツーは抹茶は飲むもの、アイスは食べるものだった。

ところが、遠く離れたこの2つのフツーを打ち破ると美味しいものができあがった。


大体新しい発見は、既知×既知

知ってはいるけど、関連が遠くて結びつけようとは思わなったものを結び付けると

全く新しい価値のあるものの発見につながることも多いようです。


だからこそ、キャリア教育でも先生だけのフツー、学校だけのフツーを子供たちに刷り込むのではなく、多くの大人のフツーを教えていくことを大切にしたいのです。

それが、子どもたちの飛び立つ未来を大きくすことに繋がると信じています。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年5月7日水曜日

暗記知識の軽薄さ

 昔、江戸湾にペリーがやってきたことを社会科で習いました。

テストでは、その時に結んだ条約名や年号、開いた港の名前が問われました。

単なる暗記テスト、思考を全く使いません。

こんな暗記テストなら、

①なぜ、その時までに開いていた長崎ではなく、下田にやってきたのか?

②なぜ、その年代までやってこなかったのか

③なぜ、ペリーなのか

④どのルートで日本にやってきたのか

⑤なぜ、蒸気船を2隻も使ってやってきたのか

などが分からなくてもいいし、考えなくてもいい。

社会科が暗記教科だと揶揄されるはずです。


ちょっと調べれば

①それまでの外国への玄関は長崎であり、オランダが独占していたこともあって、いろいろな国が直接江戸との交渉ができず、のらりくらり時間ばかり過ぎていた。

②アメリカは、西部アメリカやメキシコ領などへの領土拡張期であり、日本にまで関心が向いていなかった。

③アメリカとメキシコの戦争で、特に軍功を上げていたのがペリーであり、初めての国への特使として名前が挙がった。

④アメリカから大西洋を渡り、アフリカの喜望峰からインド洋を抜けてくるルートで、修理や補給できる港が確保できていた。太平洋を渡るルートはアメリカ自体に太平洋側の港の準備が万全ではない上に、当時の蒸気船の燃料の積載量では一気に太平洋を渡るのは無理だった。

⑤蒸気船は軍艦であり、威嚇の意味があった。

など、なぜの世界の深堀ができ、昔の人の思考をなぞれます。


歴史とは、過去の人が何に悩みどんな決断をしたのかを知り、未来に生かすこと

なぜなら、人自体の脳はこの1万年くらい進化していないのですから。


今、探求学習が大切にされつつあります。

キャリア教育でも、答えを覚えるのではなく、たどり着く活動を重視したいものです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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情報に惑わされないリテラシーを

新聞やテレビ、YOUTUBE

情報が錯綜しますね。

ゴールデンウィークでメディア漬けの子どもたちもいろんな情報の中にいることでしょう。

しかし、考えてみると珍しいことめったに起こらないことだからニュースにもなるし、話題にもなるのです。


例えば、隣のおじさんが今朝も庭でラジオ体操をしていたとかは、メディアが取り上げるはずはないですよね。

珍しいから取り上げられるのです。

ただ、このメディアの情報は、しっかりと構えていないと、間違った刷り込みで世の中が分からなくなることがあります。

下手したらチンパンジーにも負けることだってあると警鐘を鳴らした本が昔売れました。

「FACT FULNESS」

という本です。

北欧の大学生に3択問題を出して、その結果から現代人の思い込みによる間違った解釈に気づかせるものです。

例えば

Q 自然災害で毎年亡くなる人の数は、過去100年でどう変化したでしょう?

答えの選択肢

A 2倍になった B 変わらない C 半減した

だったらどうでしょう

正解は

「C」の半減した。

毎日のように異常気象のニュースや映像を見せられていると2倍くらいになったのではと思いがちですが、ちゃんと統計を調べるとそうでもないのです。

世界各国、自然災害に対するインフラの整備や医療技術の進歩が進んでおり、自然災害でなくなる人の数は半減しているのです。

ところが、自然災害に興味や関心がある人は、いろいろな災害状況に対する問題意識があるがために2倍になったと答えやすいらしいです。

チンパンジーなら3択ですから、33%の正答率でしょうが、勉強している人間の正答率は10パーセント未満だというのは笑えない話です。

人は、正確な情報から判断せず、あってほしい結果から類推する傾向があることも間違いを助長しています。


こういった問題ですら、これだけのミスリードが起こるわけですから、正確な情報の裏付けがない一次情報を鵜呑みにすることは危険です。

確かその本では、飛行機事故の映像が流れると、自動車に比べて事故率が低い飛行機に乗ることが怖くなる現象を説明していました。

飛行機は、1万年弱の間、毎日乗って1回事故にあうかどうかですが、自動車はそうはいきませんし、加害者にだってなるのにです。

思い込みが先行すると、正しい情報の方を疑ってしまうというのです。


メディアの情報は玉石混交

今や中学生のスマホの所有率も5割を超えると聞きます。


情報に惑わされないリテラシーを付けさせたいものです。

自分の未来を決める情報の集め方、整理の仕方、解釈の仕方などにもつながるキャリア教育でも大切な視点でもありますから。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年5月1日木曜日

困り感を大切に

 9÷4=

といった割り切れない問題を出された時、素直に解き始める子どもと

仕方なく解き始める子どもがいます。

8÷4

なら、気持ちよく解けるのに、わざわざ余りが出る問題を出されると、

挑戦意欲がくすぐられる場合と面倒くささが先立つ場合があるのは仕方のないこと。


ただ、学校の算数の授業が人生初めての割り算では、かわいそうです。

例えば、4人家族の場合

冷蔵庫のミニトマト9個を分けるお手伝いを頼まれた、経験があったらどうでしょう。




子供なりに2つずつ皿に分ける場合と




1つずつ乗せて、余りをもう1周乗せていく場合があるでしょう。

どちらも、最終的には1つ余るのですが、こういった2つの分け方や困り感を経験した上で

計算問題に取り組んだ方がイメージがしやすいはずです。


数字はミニトマトを抽象化したもの。

色も味もない数字から考えるのは難しいですから、数の経験は大切です。

また、残りの1個も家庭なら

「では、切りにくいけど4つに切って分けよう。」

「体の大きなお父さんかお母さんに上げよう。」

と考えることもできます。

そこには、割り進む発想や割合の考え方も入っています。


実体験のないまま、数の世界で困らせたくないものです。

ゴールデンウィークも後半戦


ぜひ、ご家庭のお手伝いを子供たちに


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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水泳とヘッドアップ

例年より早い梅雨明けで、朝からうだるような暑さの日向市です。 川に入って、体を冷やしたいものです。 ところで、暑くなるとどうしても水の事故が起こります。 毎年繰り返される水の事故ですが、子どもたちの泳力そのものは落ちている気がします。 特に、コロナ禍の期間は、更衣室の密を避けるた...