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2025年8月31日日曜日

PEP TALK

 朝晩の気温が随分落ち着いてきました。

昔の人が言っているように、秋が来ているとは思えないけれど肌に感じる風が季節の変わり目を教えてくれます。

さて、最近気になっているのが、ペップトーク

スポーツの試合前の場面で、コーチが選手たちを鼓舞する語りかけです。

試合前ですから、選手たちは緊張と不安の中にいます。

その精神状態の選手にああだこうだと作戦を繰り返すのではなく、短くて心に刺さる言葉

選手の元気を引き出す言葉は、

ビジネスでも、教育現場でも必要なスキルだと思うのです。


大体大人の話は、長くて抽象的

最後は「要は得ませんが・・・」

で終わることが多い(私もそう)


だからこそ、短く、心に刺さるペップトークのスキルが必要だと思うのです。

いろんな大会前に「やる気」に火をつけた選手が、素晴らしいパフォーマンスを発揮する姿を私たちは何度も目にしてきました。

それを学ばない手はありません。


皆で繰り返す

自分を鼓舞する

仲間を鼓舞する


そんな言葉を学校でも家庭でも大切にしたいものです。

ダラダラで、くどい言葉ではなく、心に刺さる言葉

緊張していても、自信がない時も思い出せる言葉で自分を、チームを、組織を変える。


子どもも学ぶ

大人も学ぶ


そうしてわが町が伸びっていったらなと夢見るばかりです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月28日木曜日

「よのなか教室」研修会

 昨夜は、日向市内のよのなか先生、保護者に集まって頂き、研修会を行いました。

実際によのなか教室での講師経験がある方も半数近くいましたが、もう一度、

「何のために」と「どう進める」を再確認させていただきました。


・子ども達には未来の主体的な担い手になって欲しい

・そのため、漫然とした今を過ごすのではなく、未来に向かって自分を磨いたり、見つめたりする動機を与えたい

という目的を確認しました。


「未来に向かって」は、子ども達の見識だけに任せるのは危険です。

未来レーダーで言うなら、検索角度30度くらいで、未来時間も短いでしょう

それぞれの得意や専門を生かしたレーダーを子供に示し、検索角度360度、未来時間も長くして、自分たちの「今」を「未来」を考えさせたいのです。


いくつかの例を出しながら話を進めましたが、どの出席者も真剣そのもので

主催する方としてもやりがいを感じました。


後半は、和田病院の児玉さんをよのなか先生、当センターの増元事務局長がファシリテーターターとして、模擬よのなか教室を実演しました。



実演ですので、説明書などでは伝わらないイメージがよく伝わったようで、

・他市町村にも広めてほしい。

・親子で聞きたい

・よのなか先生を引き受けやすい

・分かりやすい

・感動した

などをお褒めの言葉を頂きました。


今後もこうした小さな積み重ねを繰り返し、市民認知を広げていこうと思います。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月27日水曜日

キャリア教育と学力

 この夏、教職員、事業者、保護者、生徒など、対象と内容を変えながら「キャリア教育」の必要性や意義を説いてきました。

受講者の方々も、内容に理解や納得を示してくれました。

ただ、キャリア教育そのものが学力に与える影響、そもそもキャリア教育は学力の向上に寄与している のかどうかの証拠をしっかりとした形で示すのは難しいものです。

文部科学省のデータを見ると、

「キャリア教育にしっかり取り組んでいる学校ほど学力が高い」

となっていますが、残念ながら因果関係を示すものではありません。

あくまでも相関関係です。

学力を上げる要素は、生活習慣だったり、友人関係だったり、様々なものがありますので、どの要素が強く学力に影響したかを証明するのは難しいのです。


そんな中、8月26日に発表された

法政大学キャリアデザイン学部 酒井教授、遠藤准教授の研究は興味深いものでした。

過去には、体験的な進路指導活動が、総合的に見て、無業抑制効果があることを指摘していましたが、学力についての検証は不十分だったからです。

学力と対人基礎力や自己基礎力との関係性について述べています。

そこで、完璧な相関関係や因果関係が説明されているわけではありませんが、個別の証拠は見られます。

やっぱりなと思いました。


フランスの心理学者のビネーは、人間の知性を科学的に解明しました。

彼によると、人間の知能は3要素からなり

・論理力 学校の数学や算数

・言語 考えたことを言語化できなければ何も考えてないのと同じ

・熱意 やる気、モチベーション

であり、この3要素が一つでも欠けたら、頭が良いとは言えないらしいのです。


となると「やればできる」は誉め言葉ではありません。

やる気がないのは、1要素が欠けているのです。


「やる気」は点数化するのは難しい上に、国語や算数のように「やる気」という教科があるわけではありません。

見えない学力なのです。

見えないものですから重要な要素なのに軽視されます。


その見えない「やる気」を揺り起こすのが対人基礎力や自己基礎力であり、だからこそキャリア教育が大切なのです。

「やる気」のない子どもに勉強を強いるのは、時として罰にも見えますからね。

子どもの「やる気」にアプローチすること

私たちが最も大切にしたいミッションです。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月26日火曜日

個別最適な学び(2)

 夏の甲子園が終わりました。

決勝の沖縄尚学、日大三校の懸命な姿は心を打ちました。

熱中症アラートのテロップが出される中、炎天下の野球が中継されているのは少し変な感じがしますが、多分、球児はエアコンの利いたドーム球場を選ばないのでしょうね。

今回も個別最適な学びの話

個別最適というと、待っとけば凄いサービスが受けられそうですが、実はどのサービスを選ぶかが問われる学びです。

大体学び方など人それぞれ

書いてまとめる方が良い人もいるし、繰り返し問題を解く方がよい人もいる。

要は、自分に合った学び方を選ぶ学び方です。

となると、選ぶ力次第で、力の付き方も変わってきます。

そのためには自己分析も必要だろうし、戦略も求められます。


一斉授業では、座っておけば学び方が示されて、その流れに乗ればよいのですから受動的でもOKですから、大違いです。


しかし、個別に最適なものより、大船学習が必要な場面もあります。

みんなで声を合わせて音読をして、暗唱する

しかも何べんも。

声に出して暗唱するのは効果的だと分かっていても、一人でやり続けるのは結構大変です。

私はすぐにサボり癖が出てしまいます。

みんなでやるから、面倒くさくても頑張れる。

みんなでやるから、自分が覚えてなくてもリズムに乗って覚えられる。


声を出してオールをかくような学習も、個別に最適とされる学習も上手に組み合わせてこその最適な学習だと思います。

さあ、新学期が始まりました。

まずは、仲良く声を出して笑顔でオールをかくような2学期の学習が始まるといいですね。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月25日月曜日

保育園での講話

 先週土曜日に、伊勢ケ浜保育園で保護者対象の講話をしてきました。

一番、伝えたかったのは、保育園時期までの子どもとの関りがとても重要だということです。

スキャモンの成長曲線を中学校の保健体育の時間に聞いたことはないでしょうか?

基本的に神経系の発達は6歳で9割が完成します。12歳でほぼ10割。

となると、6歳までの関りが脳の発達と密接な関係にあることに異論はないでしょう。

考え方を変えるとすれば、6歳までの関わり方で、脳の機能やキャパが変わると言えます。

車に例えるなら、500CCの出力で機能が少ない脳か

3000CCの出力で様々な機能がついているか みたいな感じです。


脳の機能や出力が決まった12歳以降に、大きな荷物(勉強)を乗せたり、運んだりするのを親は手伝えません。

親ができるのは、脳の機能が出来上がるまでの関りであり、出来上がった後は本人の努力次第になるのです。

ですから、機能や容量の大きな脳を作るための言葉のシャワー、具体的経験の積み重ねを大切にしてほしいとお願いしました。


そんなことを言っても、生まれつきの天才がいるという人もいます。

確かに、生まれつき大きなキャパを持っている子もいます。

3000CCクラス。

しかし、スイッチが入らなければただの人。


ですから、親の関り(経験、言葉)が必要なのです。

中高生になっての親の関りが、幼児期までの関りに比べていかに非効率かを、慶応大学の中室牧子さんも仰っています。


6歳までの関りは、12歳以降の子どもの可能性に大きく影響するのですから

その時期の子育てを頑張って欲しいと(自分を棚に上げて)訴えたのでした。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月24日日曜日

AIなしの豊かさ

 最近は、OpenAIを使って、業務の効率化を図っています。

これまでに比べて、アンケートの集約や図式化は驚くほど簡単に済ませられるようになりましたし、しかも見栄えもいいものができます。

しかも、Canvaを使えば、出来上がったものに、いちゃもんをつければ、私のイメージに近づいた資料ができあがるし、違う提案までしてくれます。

めちゃくちゃ有能な助手を一人抱えている感じです。

しかも、疲れは知らないし、卑屈にもならない優等生です。


ただ、すぐに答えが出るというのを子供時代から味わい過ぎるのはどうでしょうか?

浅田次郎の「見果てぬ花」の一説に

「デブ」の語源で盛り上がった話が出ていました。(デブは決して人に対しては言ってはいけない言葉であることが前提で)

development(進歩、成長)の略語説を唱える浅田氏

「でっぷりと肥えた」など江戸時代の表現を引き継いでいると話す編集者

double chin(二十あご)だろうと主張する人

「出不精」を略しているのだいう人

が結論の出ない話を繰り広げたというのです。


多分、AIに聞けば瞬時に、語源やその言葉の歴史的変遷も分かるでしょう。

しかし、こういった一気に結論にたどり着く価値観だけを大切にすると、教養の楽しさが奪われてしまうのかもしれません。


答えを導き出すための教養を楽しむ文化こそ、豊かさなのかもしれません。


広くて深い教養を身につけずに、一気に結論にたどりつくAIは効率化、省力化をもたらしますが、奪うものも多い気がするのは私だけでしょうか?

上手にAIと付き合いたいものですね。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに

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2025年8月19日火曜日

明るく2学期を始めよう!

学校になかなか足が向かないのは、5月のゴールデンウィーク、次は夏休み明けが定番です。

自由気ままに過ごした夏休みであればなおさらです。

私は、宿題を提出することはもちろん大切だと思いますが、もっと大切なのは、家庭人としての役割を果たす時間を過ごせたかだと思います。

学校があるときは、家庭のことは親に頼りきりですが、休みであれば家庭で何か役割を果たしてほしいと思うのです。

「洗濯が助かった。」

「玄関の掃除を頑張れたね。」

「お風呂の掃除をやり遂げたね。」

の声が親から上がってほしいなと思います。


ちょっと表現が難しいのですが、キャリアレインボーという考え方があります。

私であれば、①仕事人 ②父親 ③少し前は親の介護者 ④地域人 といった感じです。

10歳の子どもでも、①学生 ②家庭人 ③地域人 ④スポーツチームのメンバー

など、年齢によって役割を変えながら生きていく考え方です。

となれば、小中学生が夏休みに宿題だけやっていればよい訳はありません。

その時々の役割を果たしながら、成長していかなければ

仕事だけをやっていれば許されると勘違いする人間になるかもしれませんね。


小中学生でも、十分に家庭での役割を果たせます。

そして、その経験が大人になった時の生きる力を支えてくれます。

子どもに家の手伝いをさせることは可哀そうなことではありません。

手伝わせないで、人に役立つ経験をさせなかったり、自らの生きるスキルを高められなかったりする方が可哀そうです。


学校の宿題のチェックは先生がするでしょうが、家庭人としての手伝いのチェックも忘れてはいけない大切なことです。

生きる力をつけることは大変ですが、その子の未来を明るくしますからね。

家庭で

「夏休み中、よく手伝いしてくれたね。」

とたっぷり褒められた子ども達が、明るく2学期を始められたらなと思うばかりです。

今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。


2025年8月18日月曜日

NPO カタリバの取材

先日、学校のルールメイキング(校則づくり)を先導している「NPO カタリバ」さんが取材に見えました。

単独の学校でルールメイキングをやっている事例は全国で増えていますし、

生徒と教職員がひざを突き合わせて、説明のつかない校則を見直すことも特別なことではなくなっています。

本県でも西都市が5つの中学校を1つに再編するにあたり、各中学校の生徒会を集め、校則の見直しをしています。


そんな中、本市では日向市PTA協議会が中心となり、昨年度、校則についてのパネルディスカッションを行いました。

7つある中学校のうち6つの中学校の生徒の代表がパネラーとして校則についての思いをぶつけあったのです。

自分たちが当然だと思っていた校則にメスを入れている学校があることに気づいた中学生、先生、保護者。


本年度のPTA研究大会では、各中学校がどんな動きをしたかにスポットを当てることになりそうです。

校則変更は、経済的な面も含めて保護者にも大きくかかわって頂かなければならない問題ですから。


自分たちの居場所のルールを考えることは、社会を考える一歩であり、そこにPTAが関わろうとしているのは、取材したくなる動きなのですね。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月17日日曜日

個別最適な学び?

 学力の二極化が問題になっています。

学力分布のグラフは、山型から、ふたこぶ型へ変わってきました。

先生方は、大きな山をターゲットにした授業をやっていれば良かったのに、

その山が今や二つに分かれて、左右に移動し、峡谷になって、そこに子どもがあまりいないのですから、大変です。


できる子たちは、授業が始まって数分後には授業内容を理解し、退屈

できない子たちは、授業内容が難しくて、これまた退屈。


先生が熱弁をふるっても、その言葉をうけとめるのは少数の子ども達という笑えない状況もあります。

それならば、全部個人に任せてタブレット学習をやればいいかと思いきや

学習効果は、人に教えた時に一番発揮されるもの。

教えることはかなりの負荷がかかりますが、これがいいのです。

ですから、タブレットなどとのハイブリッドで行かなくてはなりません。


なぜなら、楽な勉強は、分かったつもりになりやすく、理解は中途半端だとアメリカの心理学者であるエリザベス、ロバート・ビョルク夫妻は証明しています。


見て分かるのは当たり前

思い出して、自分で編集したり、人に教えてこその理解です。

「学習における望ましい困難」

と名付けられています。


もちろん、上手な授業がいいに決まっているけれど、学習する方も「望ましい困難」に臨む覚悟がなければ、個別最適な学びは夢物語。

国の学力調査の結果が出て、宮崎県は苦戦しているようですが、これは子供だけでなく親の覚悟も問われていると思います。

頑張れば、分かるではなく、

スマホもやテレビなどのルールも含めて頑張れる環境を作れるかが問われていますからね。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみ。

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2025年8月6日水曜日

寿命

先日読んだ、森沢明夫著の「たまちゃんのお使い便」は、いろいろと考えさせられました。

故郷には買い物難民となってしまっているお年寄りが多いと気付いた主人公が、あっさりと都会の仕事を辞め、軽トラックでの移動販売をするお話です。

宮崎県民にとって他人ごとではありません。

免許を返納したり、体の不具合で運転ができないお年寄りはわが故郷にも多いからです。


その物語の一部分が今も残っているので紹介します。

それは、たまちゃん(主人公)を応援していたおばあちゃんが死期を悟った場面です。

自分の体の変調から、死期を悟ったおばあちゃんは、淋しさが増していくのですが、なぜか悲しさを感じず、何かに慶ばれ、祝われているような気さえしてきます。

そこに、こんな表現がありました。


寿命

命を寿(ことほ)ぐ

命が最期を迎えるというのはおめでたいことなのだ。ああ、ありがとうございます。

なぜか、ふと両親とご先祖様に感謝の念を抱いた。

すると、母の胸に抱かれていた赤ん坊のような安心感に包まれて・・・

お迎えが来たのなら、ここに残していくみんなを心配させないよう、この世という奇跡に満ち溢れた素敵な旅先から、ちゃんと「帰ろう」と思った。あちらの世界に、「行く」のでも「逝く」のでもなく・・・


8月は広島、長崎、終戦記念日を迎えます。

現代でも意図しない形で命を落としてしまうことはあります。

みなが、命を寿ぐかたちで、一生を終えられるようになるといいなと願うばかりです。


来週はお盆ですね。

ちゃんとお迎えしなくては。


今回のお話はこれで終わります。

ブログはお盆明けに再開します。

次回をお楽しみに。

            


2025年8月5日火曜日

15年後の世界

 経済産業省のデータによると・・・

どこでも人手不足が叫ばれていますが、この15年で人手自体は足りてくる。

つまり、人に代わってAI・ロボットの活躍と労働のリスキリング(新たな職能開発)で200万人程度はカバーできそうだというのです。

ただ、働き手の希望と求人のミスマッチが、今以上大きくなりそうです。


事務、販売、サービス等の従事者は約300万人が余りそうなのに対して、AIやロボット等の活用を担う人材も同数の約300万人が不足しそうだというのです。

ところが、学生の文系志向がだんだん強くなり、中学校卒業時に4割程度いる理系志向の生徒が、その後、一気に激減

特に女子生徒にその傾向が強いとか。


多分、女子生徒の「フツー」が理系を選択しないことなのでしょう。

今でも大学の工学部の女子学生比率は2割以下です。

実際、数学や理科を役立てる仕事に就きたい割合は、諸外国の半分程度の25%前後。


この原因の一員として、探究的な(正解のない)学習が少なく、子どもたちが「科学の楽しさを感じる」機会も乏しいことがあげられます。

しかも、悲しいことにその割合は世界に比べて断トツの低さです。


実験や観察もせずに、動画を見せるだけの理科授業、問題集をさせるだけの個人学習。

入試のための勉強であり、探究することの楽しさを脇に置いてしまっていた結果です。

スーパーサイエンスハイスクールなどの実践では、問題集学習ではなく、実際の探究的な理科学習の方が生徒の学ぶ意欲が高まり、結果的に学習到達度も高いという報告が出ているにもかかわらずです。

確かに、観察や実験は準備も後片付けも大変ですが、子ども達の未来を考えると、学校での理数教育には改善が必要だと思うのは、私だけでしょうか?

未来予想に大人が無関心で、理系離れを黙認し、将来、子ども達を人手が余る分野で立ち往生させるわけにはいきません。


もちろん、学校だけの責任ではありません。

報告書では

公助(そろえる学び)

 税財源でカバーし公平性の観点から全ての子どもに等しく提供される

共助(多様な学び)

 社会との連携により、意欲ある学校・子どもの挑戦を積極的に支

自助(伸ばす学び)

 各家庭の経済状況や希望に応じて子どもたちが享受する(習い事・体験等)

が必要だとされています。本センターでは、公助、共助の部分をしっかりフォローし、魅力的な理系人材の「よのなか教室」を展開していきたいと考えています。


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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2025年8月4日月曜日

夏休みだから

 今、各学校で「フツーを広げよう!」と講義をして回っています。

自分の価値観や世界観を限定しないで、少しジャンプして覗いてみる。

時には、肩車をしてもらって見渡してみることで、未来の選択肢を増やしてあげたいのです。


幸い日向市では、いろんな大人が、いろんな知恵を出して、子どものみならず、大人の「フツー」を広げてくれるイベントが沢山企画されています。

ただ、いつも思うのは

参加者が少ない。


日向市議会議員3名と高校生5名が登壇した「高校生と議員の夢のタッグ」

今年で一旦終わる「第15回ひむかの国こども落語全国大会」

沢山の息をのむような作品が並んだ「日向市美術展覧会」など

子ども達の参加の少なさが気になります。


今はネットでいくらでも質の高い文化に触れられますから、別に見に行かなくても

と思うかもしれませんが、ライブはやっぱり違います。

発表者の息遣いや緊張感、観衆の感動など、時には振動となって伝わってくることさえあります。

そして、この生の感覚こそが「フツー」をリニュアルしていくのです。


日向市では、今週末には「牧水短歌甲子園」が開催されます。

文科系バトルですが、31文字の中に込めた高校生たちの今が表現されていて

素晴らしい大会です。

行けば必ず自分のフツーが変わります。

行ってみませんか?


今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに







2025年8月3日日曜日

研修は続く・・

 7月30日は、午前中に日知屋東小学校、


午後は塩見小・富高小合同研修会にお邪魔しました。


どちらの会場でも、キャリア教育の基本を見直しました。

普通、一度受けた研修であれば、

「聞いたことがある」

「知っている」

と言って学ぶ構えが崩れやすくなります。

しかし、人間は案外、分かっているようで分かっていないのです。


例えば、毎週日曜日の夕方に見ていたサザエさんの顔は、十分知っています。

しかし、「描いてみましょう。」と受講者に書かせてみると

いろんなサザエさんが誕生します。

5円玉だってそう、知っているつもりでも、デザインを正確に思い出せる人は案外少ないものです。

ですから、虚心坦懐で学ぶ意味はあるのです。


両会場とも、本市の児童生徒の実態、保護者の意向、学校だけでは制限される価値観や教育活動、多様な知識や経験を持つ地域の大人の参画の重要性など、

実践例やエピソードを紹介しながら進めました。


頂いた感想の中には

私たち学校での役割がこどもたちの自立、社会性を育てるということ。狭いフツーではなくわたしたちのフツーで教えるのではなく、こどもたちのフツーを広げてあげるためにキャリア教育があるのだなと思いました。ぜひ二学期以降、様々な場面で社会とふれさせる、人とふれさせて語ってもらうチャンスを生かして行きたいと思います。」

「社会からの証拠」という言葉がありました。私が児童・生徒の頃は学校にたくさんの証拠、根拠を求めていたのを思い出し、改めて児童に証拠を提示することが大切だと感じました。」

など、多くの気づきが記されていました。

それぞれの学校の、子ども達の未来づくりが充実することを願っています。

今回のお話はこれで終わります。

次回をお楽しみに。

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お世話になりました。

私事ではございますが、9月末をもって日向市キャリア教育支援センター長を辞任いたします。 着任からちょうど1年半。 その間に発信したブログ記事はおかげさまで250回を超えました。 日々の思いや気づきを綴ってまいりましたので、共感いただけるものもあれば、首をかしげるものもあったか...