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2024年10月17日木曜日

財光寺中学校3年生 よのなか教室(2)

 今日は、財光寺中学校「よのなか教室」の平田賢司さんのお話を紹介します。

実は、平田さん自身が財光寺中学校出身です。

ご自分の出身校の後輩に、働く上で大切にしていることややりがいなどを話すというのは本当にありがたい地域貢献です。

昨今は教職員の働く環境や、保護者対応の難しさなどネガティブな情報が流れていることが多く、今や教職員採用試験の倍率は1倍程度になりそうな勢いです。(人気がなくなってます)

そんな中、後輩のために、様々な準備をして時間を使って応援してくださる平田さんのご協力は有難いばかりでした。

まず、平田さんはご自分の高校選択のいきさつや就職先選択のいきさつを話してくださいました。

その選択には家業の影響も伺えます。

人の興味は知識や経験に基づくものが多いですから、家のお手伝いなどで自然にIT系のお仕事に興味を持たれたようでした。

今、自分の親の仕事はちゃんと子供に伝わっているでしょうか?

仕事では切れの良さを発揮していても、家に帰れば安堵して、その片鱗さえ見えなくなるのが普通ではないでしょうか?(私だけかもしれませんが)

私は親の立場として、自分の仕事の魅力やりがいを伝えてなかったと反省をしました。


さて、平田さんの話が面白い。

今は軽薄なスマホが当たり前ですが、最初の移動電話は重くてアナログ。

平田さんの持ってきた実物に中学生もビックリです。

NTTドコモの代理店などの仕事から、防犯カメラ、ネットワーク機器販売へ、そしてパソコン販売サポートへとニーズに応じて業態を変化させ、自身も様々な資格を取得し続けていることに世の中のヒントが詰まっているようでした。

進学したら終わり、就職したら終わりではなく、絶えず変化の中で生き残れるように自分磨きを続けているところです。

平田さんは語りかけます。

「目的と目標が違う」


中学生向けに、この言葉を具体化してみると

目的=自分の将来に向けて自分の適性が生かせる有意義な高校生活を過ごす

目標=自分の志望校合格のために、次の実力テストで○〇点を獲得する。


目標は目的に到達するための点であり標(しるべ)ですから。

さあ、財光寺中学校生、今日から何をすべきかは自分で考えなきゃね。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年10月16日水曜日

女性会研修

 先週15日は、商工会議所の女性会研修でキャリア教育の研修を行いました。

(商工会議所女性会は、女性の力で地域を元気にするために、各地の女性経営者により作られた団体です。)

夜の研修にもかかわらず、お仕事を終えて集まってくださった女性経営者の皆さんです。

今回は、「キャリア教育の基本的な考え方」ということで話を進めました。

そこで、ライフネット生命創業者であり、立命館アジア太平洋大学元学長の出口治明さんの

ご講演や著作物からもヒントを頂き

「美味しい料理と不味い料理はどちらがいいですか?」

から一緒に考えていただきました。

美味しい料理は、材料と調理法が多い方が良いですよね。

いくら高級なお肉でも毎日同じ調理法で食べていたら満足度は下がるはずですから

「美味しい人生(明日が来てほしい)と不味い人生(明日が来てほしくない)はどちらがいいですか?」

もちろん、美味しい人生がいいに決まってます。

料理における材料は、人生では知識と経験

料理における調理法は、人生では考え方

と考えると、どうやら美味しい人生に行きつくために学校だけの限定された経験や考え方で足りるはずがないことが分かります。

今、日向市ではロケットを飛ばす体験、農作業から店頭に並ぶまでの一連の体験

建設現場での測量体験、テナントでの商品管理の体験など、多くの事業所様にお世話になっています。


今後も、郷土の子供たちを育むためのご協力をお願いしたところです。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年10月15日火曜日

財光寺中学校3年生 よのなか教室(1)

 昨日、財光寺中学校の3年生を前に、今後の進路や生き方の参考になるように

3名のよのなか先生に登場していただきました。

・株式会社 アキタ製作所代表取締役会長  秋田浩二さん

・株式会社 平田通信システム 代表取締役 平田賢司 さん

日向市消防本部 消防2課通信指令係長 菊澤 聡仁さん 


どの方も、人生の転機の時期があり、紆余曲折を経て充実した今にたどり着いていました。

今回は秋田浩二さんのお話から、エッセンスを紹介します。

延岡出身の秋田さんが高校の進学先に選んだのは、都城高専。

今とは交通事情が違いますから、ずいぶん遠い場所を選択した15歳の春だったそうです。

現在、日向市の中学生の進学先は、日向市を中心に、門川高校や延岡高校、延岡工業など通学圏内が主ですから、大きな決断だったに違いありません。

海外のご経験もあり、現在のアキタ製作所でご活躍されているのですが、

今もなお、大切にしていることが、中学生の今を刺激しました。

・歳の上下や役職など関係なく、自分から挨拶することが大切

難しいことに挑戦するときには、自分が納得のいくまで繰り返し根気強くやり続けることで、少しずつ壁が破れていき、最終的に目的が達成できると大きな自信となる。

自分がやった仕事が何らかの形で認められる、そして世の中の役に立って人に喜ばれることを実感できた時に幸せを感じることができる。

このことを学んだ生徒たちが、進路実現に向け、その後も粘り強くやるべきことに取り組むことができれば最高です。

また、やらせられている係活動や委員会活動でなく、役に立つことを実感できる工夫した活動を楽しんでもらいたいものです。

秋田さんには、事前に質量ともに充実した資料をご提供いただき、郷土の後輩たちに熱く語っていただきました。ありがとうございました。

日向市は、製造業の盛んな都市ですが、何を作っているのか、どんな仕事なのかは、中学生にとっては想像も及びません。こうしたお話が、生徒の社会観を広げ、日向市の魅力再発見につながればと期待したところです。

今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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 様

2024年10月14日月曜日

学校に行けるという幸せ

私は、以前翻訳のボランティアをしていたことがあります。

3年間だけ。

FOSTER PLAN の取組です。

Foster parentと呼ばれる里親は、発展途上国の学校に行けない子供に

月5千円を援助します。

そのおかげで、子ども達は水汲み等の家事や労働から解放され、学校に行くことができるのです。

そこでの約束は、年に決められた回数、学校の様子などの報告を

Foster parentにすることでした。


ですから、私が翻訳のボランティアをしてたと偉そうなこと言っても

「今日、学校に行って、お絵かきをしました。学校のお祭りで使う赤い服を縫いました。こんなことができるのもFoster parent様のおかげです。有難うございます。いつまでも元気でいてください」

といったレベルの文章ですから、日本語に直すのは大した苦労はありませんでした。(反対にFosterparentは、季節のこと、自分のこと、fosterchildに対する期待などが書かれてあり、現地の子供の理解できるレベルの英訳にかなり苦戦しました)

この英訳分は、フランス語に訳され、それがスワヒリ語に訳され、現地語に訳されるといった感じで多くの翻訳ボランティアの手が入っていました。

例えば、現地の言葉からスワヒリ語に翻訳されたらホチキスで止められ、そのスワヒリ語がフランス語に訳されたら、その上からまたホチキス止めされ、英訳、和訳されたらそれぞれホチキス止めされるといった具合にわざと多くのボランティアの手を借りて成り立つ仕組みだったのです。

要は、この取り組みの世界的な認知を広めるためだったのでしょう。

私は口ばかりで偉そうなことを言っても実際のボランティアにしっかり関わったことがなかったので、とてもためになりました。自戒もしました。

ボランティア活動が大切と子供に教えている自分が、それまでボランティアに積極的ではなかったからです。


貧しさや家事労働のために学校に行きたくていけない子供は世界で6人に1人

ユニセフは貧しさの連鎖が続くことの警鐘を鳴らし続けています。

違う表現では、「盗まれた将来」と言われることも。


しかし、それらの国より豊かなはずの日本の不登校問題は拡大し、深刻化しています。

もちろん、原因は違うでしょうが、ほっておいたら、子ども達の将来が盗まれるかもしれません。

ですから、学ぶ意味に気づかせ、自分を見つめる様々な取り組みを今後も学校に提案していこうと思っています。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

次回はこちらから

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2024年10月10日木曜日

就職と就社

 先日、宮崎Frogsの中間発表会に行った話をしました。

起業を夢見ている彼らですから、やりたいことははっきりしています。


ところで、なりたい職業と仕事は必ずしも一致しないのが現実です。

世界を席巻している半導体企業であっても、全従業員が半導体の製造や開発をしているわけではありません。

・世界的なニーズを把握するマーケティング

・対応するものに合わせた半導体自体の設計や次世代対応の研究

・原材料の調達

・運送

・在庫管理

・輸出入手続き

・メインテナンスや顧客対応

・人事、福利厚生

数えられないくらいの仕事で成り立っています。

そう、入社してからでないと仕事がはっきりしないのが現実です。

JRに勤める人が全員運転手? JALに勤める人が全員パイロットのわけはないですから。

ですから、職業講話では、その職を支えている仕事にはどんな仕事があるかまで

学ばないと世の中を知ることには繋がりません。


1つの仕事にフォーカスすることも大切ですが、仕事全体を見る目は大切にしたいものです。


今回のお話はここで終わります。

次回をお楽しみに

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2024年10月8日火曜日

将来への不安?

3年前の全国PTA連合会の調査ですが、考えさせられます。

高校2年生の時点で、進路について考えている割合が81%。

18歳成人ですから、そのくらいの割合はあって当然です。

ちゃんと自分の将来について考えているのです。

問題は、進路を考えているときの気持ちです。

なんと26%が楽しさを、70%が不安を感じているのです。

大人なるのが何だか怖い、何だか不安が大半だというのです。


では、中高生の時にどんな授業を受けたかったか?

1位 自分の個性や向き不向きを考える学習
2位 将来起こりうる離職や失職など、諸リスクへの対応

子どもたちなりに真剣なことが分かります。

見えない将来への不安に晒されています。

「自分」を見つめ、自分を知ることについての時間が足りていません。

宮崎県キャリア教育支援センターのホームページをのぞくと

「ひなた場」の開催の仕方が詳しく紹介されています。

忙しい現代

立ち止まって自分を見つめたり、自分の思いを聞いてもらうことは

とても大切です。

自分と向き合わないまま将来の選択をさせるのは乱暴であるとも思えます。


「ひなた場」で向き合う相手は親ではありません。

日向市でいうならよのなか先生や先輩という感じです。

親子では何となく恥ずかしくて言えない本音が、斜めの関係であると吐露できるようです。

こういった時間を通して

先に紹介したデータのような不安が減れば有難いことです。

そして、向き合ってくれた大人のエネルギーが伝播すれば

「大人になるのも悪くないなあ」

となるのかもしれません。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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2024年10月7日月曜日

Frogs?

 井の中の蛙大海を知らず

よく聞く慣用句です。

この句の通りFrogsは、大海を知らないカエルたち

今回、宮崎県内で選出されたFrogs生の発表を聞いてきました。

民間主導ですが、文部科学省や宮崎県、宮崎市等も後援している取り組みです。


宮崎の友人から紹介されたものでしたが

驚いたのはFrogs(中高生)のモチベーションの高さ

やらされての発表ではなく、自らやりたくての発表ですから

言葉に力がありました。


① 家族との時間を生み出すスケジュール管理ソフト

② ChatGptを生徒役にし、学習者が教えることで学習者自身の理解を深めるソフト

③ ミュージックリストでネットワークを広げ共有できるソフト

など、中高生なりに自分の考えをある程度形にして発表していました。

驚いたのは、そこに至るまでに全国のFrogs生との切磋琢磨、東京合宿、

大企業や海外とつながったメンターシップやフィードバック

相当手厚いフォローで鍛えられていました。


もちろん、frogs生は別々の学校所属

校種や学年の枠を超え、仲間を世界に求め、自分を磨いている生徒たちを見ていると

未来に希望が持てそうな気がしました。


12月に最終発表会があるようです。


詳細はこちら

https://miyazakifrogs.com/


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年10月6日日曜日

リサイクルの取り組み イオン日向 宮田さん

 10月4日に日知屋東小学校で、リサイクルの学習がありました。

講師は、イオン日向の宮田理恵子さん

これまでも多くの学校での講話をされたり、中学生の社会(職場)体験学習を受け入れて下さっており、地元の教育にとても力を注いでくださっています。

今回の学習も、1学年3クラス一斉にやる案もあったのですが、それでは一人一人の児童に思いが届きづらいだろうということで、3学級(つまり、1学級1時間ずつの計3時間)のご指導をしてくださいました。

有難いことです。

メインテーマは、「イオンが取り組んでいる3R活動について」

持続可能な社会を次世代につなげる3R(reduce  reuse recycle)の特徴的な取り組みを分かりやすい写真資料で学びました。

例えば、食品ゴミを減らすために鮮度の落ちたものの値を下げるものがありました。

 私などは、値引きシールが貼られ始めると、買うのを中断して、他の売り場を回って

値が下がったものを買ったりすることがあります。

自分では恥ずかしい感じがしていましたが、誰かが買わないとゴミになるのですから

堂々と値下げ品を買おうと思いました。


・段ボールを減らすためのリターナブルコンテナの活用

・衣料コーナーでハンガーを回収しての再利用

・廃油やゴミなど徹底的な管理のもと肥料化し野菜生産へ


など、どれも考えられた取り組みに子供たちもびっくりです。

宮田さんから

「ごちゃ混ぜになったゴミを分別しなおして再利用するより、始めから分別した方が効率よく再利用できる。」

との話もありました。

協力者が増えることは、環境を良くすることにも繋がるのですね。


さて、子ども達は学んだことを日常の生活で生かすことになります。

正しい環境の考え方や知識を持って未来に備えてほしいものです。


今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに

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2024年10月2日水曜日

社会人としてのマナー(電話対応編)

教職員のビジネスマナー講座を実施しました。



研修前段をマナーの意味、後段を技術編(今回は電話対応)で行いました。

前段については、また別の機会に紹介しますが、今回は電話応対のマナーのお話です。


言葉が同じでも、メールと違って、電話では伝わり方が変わります。

例えばメール文面に

「突然の延期で申し訳ありません」

とAさんが書こうが、Bさんが書こうが、その熱やニュアンスは同じです。

メールの最後につけられる役職や肩書をみて、組織として対応をしてるのか

係どまりなのかはわかりますが、、、。


ところが、電話だと

声の明瞭さ、高さや低さ、スピードなどの違いで全く印象が変わります。

怖いですね。

誰しも電話での勧誘などで、嫌な気分になったり、つい聞いてしまったりした経験があると思いますが、声には大きな力があるようです。

となれば、学校の先生方も、どんな声の調子で話をすべきなのかは考えてもらいたいのです。

学校には様々な相談だけでなく、時にクレームなどもあるでしょうから。

そういった前提を確認して、電話応対でよいとされていることを

本センター増元がレクチャーしました

・電話を終える際に、「〇〇が承りました。」ー誰が応答したかの印象をはっきり残す。

・30秒以上相手を電話口で待たせない。ー10秒で待たされている人のイライラは始まる。

・目的の人が席を外しており対応できない場合、「いかがいたしましょうか?」と対応の主導権を相手にも渡す。

など、他にも沢山のマナーの確認ができました。


先生と言っても、社会人マナー研修を受けていない場合もあります。

感想に、

「今まで自分が正しいと思っていたマナーが、いろいろ間違っている部分もあってとても勉強になりました。相手に失礼のないよう、今後の生活でも意識して応対していきたいと思います。」

がありました。

今後、他校のニーズにも応えようと思っています。

今回のお話はここまでにします。

次回をお楽しみに。

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2024年10月1日火曜日

赤を並べる

江田島に行った時の研修のお話です。

色彩感覚を木の葉で磨く試みでした。

絵具やクレヨンでは、赤は1色です。


しかし、自然界の赤は数えきれません。

そこで、木の葉や草を拾ったり、ちぎったりしながら「あか」を集めました。

するとそこには、いろんな「あか」がありました。

・黄色が少し入ったような赤

・ピンクに近い赤

・黒が入ったような赤

・紫に近い赤

思ったよりもたくさんの赤が集まりました。


そこで指示が出ます。

「色味を考えながら、集めてきた葉を、薄い赤から濃い赤の順に並べてください。」

その指示に従って、集めてきた紅葉を並べるのですが

一つとして同じ赤はありませんでした。

自然の色の豊かさに気づかされました。


そして、こういった自然体験が感性を育むのだという言葉にも納得しました。


1雄勝に入り、急に秋めいてきました。

「赤」や「紅」「赤銅」の葉が少しずつ現れてきます。

故郷でしか味わえない色を味わわせたい。

豊かな郷土を味わってこそ、郷土を愛する心は育まれる気がします。


今回のお話は、ここまでにします。

次回をお楽しみに

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財光寺中学校3年生 よのなか教室(2)

 今日は、財光寺中学校「よのなか教室」の平田賢司さんのお話を紹介します。 実は、平田さん自身が財光寺中学校出身です。 ご自分の出身校の後輩に、働く上で大切にしていることややりがいなどを話すというのは本当にありがたい地域貢献です。 昨今は教職員の働く環境や、保護者対応の難しさなどネ...